NHK中継映像が再び高市首相の表情をとらえる 長崎平和祈念式典で鈴木市長の「平和宣言」時に

長崎は9日、米国の原爆投下から81年の「原爆の日」を迎え、市内の平和公園で長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開かれた。その様子は、NHKで生中継された。

鈴木史朗市長が「平和宣言」を読み上げる中、6日に広島で行われた原爆死没者慰霊式・平和祈念式と同様に、市長の訴えを聴く高市早苗首相の横顔を、カメラ映像がフォーカスしてとらえる場面があった。

鈴木市長は「平和宣言」の中で、世界各国の指導者や、核保有国などの指導者に向けたメッセージを読み上げた後、日本政府へのメッセージを口にした。NHKの中継映像が高市首相の表情をとらえたのは、その場面だった。

鈴木市長は、「とりわけ日本政府は、今年初めて開催される核兵器禁止条約再検討会議に参加し、唯一の戦争被爆国としての歴史的使命を全うすべきです。不戦の決意が込められた日本国憲法の平和の理念と非核三原則を堅持し、国際社会の緊張緩和と軍縮に向けた外交を強化してください。北東アジア非核兵器地帯の実現などを通じて、核兵器に頼らない安全保障政策への転換を求めます」と述べ、「持たず、つくらず、持ち込ませず」の非核三原則の堅持を訴える内容にも触れた。「さらに、平均年齢が86歳を超えた被爆者への援護の充実と、いまだ被爆者と認められていない被爆体験者の一刻も早い救済を強く要請します」とも訴えた。

中継映像では、高市首相は真剣な表情で、鈴木市長の訴えを聴いていた。

一方、その後、来賓としてあいさつした高市首相は、「81年前の長崎と広島の惨禍を決して繰り返させてはなりません」とした上で、「我が国は、非核三原則を堅持しており、『長崎を最後の被爆地に』という誓いのもと、唯一の戦争被爆国の使命として、核兵器のない世界の実現に向けた現実的かつ実践的な取り組みを推進しています」と言及。広島でのあいさつと同様に、「非核三原則」の堅持については、現状の説明をするにとどめた。

中継映像は、高市首相のほかに各国の出席者の表情もとらえた。鈴木市長は、「長崎を最後の被爆地に」と語気を強め、「この誓いを永遠の事実とするために、長崎は世界中の平和を求める人々と連帯し、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて、決してあきらめず歩み続けていくことをここに宣言します」と、訴えた。