小池百合子知事、ICC赤根所長制裁めぐり国に適切対応求める「本当に大変残念なこと」

小池百合子都知事(2026年7月31日撮影)

東京都の小池百合子知事は21日の定例会見で、米トランプ政権が、戦争犯罪などを追及する国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長(70)らを制裁対象とすると公表したことに対する認識を問われ、「これはもう大変、残念なこと」とした上で、国に対して適切な対応を取るよう求めた。

トランプ政権は、ICCが米国と近いイスラエルのネタニヤフ首相に逮捕状を出したことや、アフガニスタンでの米兵の戦争犯罪を追及してきたことに反発。制裁はその一環とみられ、赤根氏が米国内に保有する資産の凍結や、金融機関を含む企業や個人との取引も制限されるほか、米国入国禁止などの措置をとるとしている。2002年に設立されたICCはオランダ・ハーグに本部があり、120カ国以上が加盟。日本はICCの最大の分担金拠出国で、赤根さんは2024年、日本人で初めて所長に就任した。

今回のトランプ政権の対応には、オランダをはじめ欧州各国が反発。赤根所長と連帯を表明する動きが相次いでいる。一方、米国とは同盟関係にある日本のトップ高市早苗首相は、17日、「大変残念に思っています」「これからも、米国を含む関係国と意思疎通を継続しながら対応してまいります」と述べるにとどめ、米国に対して毅然(きぜん)とした対応が取れていないとして、「弱腰」批判も受けている。

赤根所長は21日、自身が著書を出した文芸春秋のプロモーション部の公式X(旧ツイッター)を通じてコメントを公表。制裁は「ある程度予期していたことで驚きはない」とした上で、「重要なのは、これを国際的な『法の支配』の終焉(しゅうえん)の始まりとさせないこと」「日本と日本の皆さまの支援が重要な鍵となるだろう」とした。

小池氏は、今回のトランプ政権の対応をめぐり「法の支配に基づく国際秩序が破壊され、力による支配への逆行や力による支配に逆行する動きが懸念される」と記者に指摘を受け、自身の考えや日本政府への要望を問われた。

これに対し、「そうですね。これはもう大変残念なことでございます」と応じ、「今の国際情勢は、なかなか先行きが見えない。だからこそ、法の支配に基づく国際秩序を維持していくということが重要」とした上で、「そういう中でこういう、制裁対象に加えるという動きが出てきているのはもう本当に大変残念であります」と述べた。

その上で、「国において、適切に対応いただきたいと思います」と訴えた。