松屋銀座が冷凍食品でフードロス削減に挑戦 地域の規格外農作物の安定供給と活性化目指す

松屋銀座が規格外農作物の特殊冷凍加工として初めて商品化した青森県産ブランドとうもろこし「獄きみ」のペースト

東京・銀座の百貨店「松屋銀座」が、冷凍食品でフードロスの削減にチャレンジする。形がふぞろいで、規格外として商品にならずに廃棄されてしまう野菜や果物をソフトスチーム技術と冷凍技術で高付加価値化し、飲食店へと卸す新事業を開始すると明らかにした。

商品化第1号して、青森県弘前市のブランドとうもろこし「獄(だけ)きみ」のシンまで丸ごとペーストした。急速冷凍で長期保存できるという。老舗洋食店や人気洋菓子店で購入を検討している。今後は青森県黒石市のメロン、北海道美瑛町のブロッコリーでも商品開発を進めているという。この事業で3年後に1億円の売り上げを目指すとしている。

ソフトスチーム技術は、食品会社ヤマタネグループの「T.M.L」(本社・東京都新宿区)が開発した。食材ごとの過熱最適温度をデータ化。作物ごとにどの温度で細胞膜が壊れるかなどを分析し、最適な温度、湿度、時間に合わせてスチームすることで、栄養価を保ち、おいしさを最大限に引き出す。800種類ほどのプログラムがあるという。松屋の冷凍食品「ギンザフローズングルメ」では、23年からこの技術を用いて冷凍ごはんを開発し、販売している。今回、ほかの作物にも応用することとした。

「T.M.L」の山川裕夫社長は、「日本の農産物は評価が高い。規格外も収穫の2~3割あり、廃棄という現実がある。後継者不足とともに大きな問題だ」と指摘する。そのうえで、「この技術なら農作物だけではなく畜産や水産でも活用できる」と言う。

今回の事業では、食品は意気の削減に貢献できる。全国の魅力的な作物を広く届け目ことで需要の拡大と、第1次産業従事者の収入の安定化を図るとともに、地域の活性化も狙いとしている。