簗和生農相(47)は14日夕、官邸で高市早苗首相と面会し、辞表を提出した。
2月の衆院選で首長が自身を支援しなかった地元2市町の道路予算「大幅カット」発言や、衆院選でのシャトルバスによる支援者無料送迎の問題が報じられ、初動対応のまずさもあって強い批判を受けてきた。
高市早苗首相は2月の衆院選の応援演説で「知恵袋のやなちゃん」と呼ぶなど強い信頼を寄せており、問題発覚後も当初は、「働いて、仕事で返せ」と続投を明言。かばう姿勢だったが、逆風をしのぎきれず、事実上の更迭となった。改造内閣発足まもなく、政権へのダメージは避けられない状況となった。
▼高市首相の簗大臣をめぐる発言
2月=「私の大事なやなちゃん、知恵袋のやなちゃんが(地元選出の代議士として)いなかったら本当に大変です」(衆院選演説)
9月17日=「農林水産大臣は、簗和生さん。『命の産業』である農林水産業への徹底的な支援、農林水産物・食品の輸出拡大、「植物工場」や「陸上養殖」などの「フードテック」の社会実装を進めていただきます」(第2次高市改造内閣の発足会見)。
<9月30日=「予算カット」発言報道>
10月7日=「国から地方公共団体に対する道路予算の配分は、限られた予算の中、地方公共団体からの要望や事業の進捗(しんちょく)状況、重点配分対象の有無などを総合的に勘案して行っている。ご指摘の市、町の道路関連予算についてもこうした考え方に基づき、配分されたと承知しています。予算の配分に当たって、政治的な支持、不支持を持ち込まないのは当然。あらためて適切な予算の配分を徹底してまいります」
<10月7日=「シャトルバスで支援者無料送迎」報道>
10月8日=「簗大臣の発言については、簗大臣本人も報道にあった発言をしたことを認め、発言を撤回し謝罪したと承知している。私自身、発言は不適切と考えたので厳しく注意しました。「職責をまっとうしてほしいもとより、大臣の任命責任は私にある。とにかく働いて、仕事で返せと言っている」(衆参本会議)
10月9日=「梁大臣が会見をしているのを私は見ました。自身の発言について、誤解を招くものであったという趣旨の説明をしていたことから、10月5日の閣議の後、簗大臣に対し、報じられている発言が事実なら、不適切なので撤回し、謝罪すべきであると。そしてしっかり説明責任を果たした上で、襟を正して職務に取り組んでほしいという旨を伝えました。私としましては、簗大臣には説明責任をを果たした上で、農林水産行政に関する豊富な知識と政策構築力を生かして、食料安全保障の強化のためにも、人一倍働いてほしいと考えた次第でございます」(参院本会議)
10月13日=「梁大臣の地元での発言は、あれが事実なら本当に不適切なもので、本当にダサいと思います」「その人が行政の運営をしていいのかも含め、しっかり考えさせていただく」「政策能力はちゃんと発揮してほしい。でも仮に違法性があるようなことがあれば、その時には私はちゅうちょはいたしません」「今は全体像が見えず、本人も違法性は明確に否定している。だから、もう少し説明責任を果たさせてやってください。お願いします」(衆院予算委員会)
10月14日=(シャトルバスでの支援者無料送迎への簗氏の主張への受け止めについて)「この件が公職選挙法に当たるのかどうかについては、個別具体的な事実関係を踏まえ、関係当局が判断すべきもの。現時点で私が今、違法か否かをお答えすることはできません。簗大臣が法令にのっとって適切に対処したということならそうですし、それが分からないと言うことなら、さらにしっかり説明責任を尽くしてほしい」(衆院予算委員会)。
10月14日=「私は、簗大臣の発言は不適切だった、非常に不適切だったと考えているし、そのあとの対応もよくなかった。『誤解を招くような表現だった』というようなことを記者会見で言っているのを見て、これはいけないと考え、撤回して謝罪をするように言いました」「ダサいという表現が、ニュアンスとしてよくなかったかもしれないが、私の使い方としては、政治家としてみっともない、本当にみっともないことだということもございました」「私は(今回)大臣を選ぶときに、政策構築能力の分野にどれだけの知識や情熱を持っているかを重視した。昨日以来の答弁も、この問題になりますといまひとつですが、農業政策に関しては紙も見ずしっかりと答えるすばらしい答弁をしていた」「いろんなことが今回あって、なかなかみなさまの納得をいただけていない説明しかできていない今の現状が、私は残念でなりません」(衆院予算委員会)