高市早苗首相は14日夜、官邸で報道陣の取材に応じ、簗和生農相(47)からの辞表提出を受け、受理したことを明らかにした。
これに先立ち、簗氏は「国会審議、農林水産行政にこれ以上迷惑をかけるわけにいかない」と、辞意を伝えた理由を語った。地元での説明を問われると「大変ご迷惑をかけた。おわびを申し上げます」と短く答えた。初入閣から1カ月にも満たず、追い込まれるように閣外に去る形となり、議員辞職の可能性などを問う質問には答えず、取材を打ち切って立ち去った。
そんな簗氏の取材対応の後、報道陣の前に立った高市首相は、「辞任の理由はこれ以上、国会審議に迷惑をかけるわけにいかず、農林水産行政に集中できない状況が続くことを避けるためということでした。私としましても内閣総理大臣として、国会審議や農林水産行政に集中できない状況が続くということは看過できず、消費税・支援金法案や中東情勢への対応、責任ある積極財政を実現するための予算編成など重要な課題にひとつひとつ答えを出していく必要があり、簗大臣の申し出を受け入れることにした」と語った。
高市首相は終始、沈痛な表情だった。辞表提出を受けた感想を問われると、「実際に私が任命をしました。任命責任は私にあります。本当に大臣が辞任する事態に至ったことについて、任命責任を重く受け止めています」と力なく語った。
先月17日の内閣改造から1カ月もたたない中、高市内閣としても初めての大臣更迭となったが、そのことについて問われると、「本日の夕方、本人から辞表の提出があったので受け取ったということに尽きます」と、かみ合わない答えをした。
辞表提出は自身が促したのではなく、簗氏の自発的な提出だと訴え、「今日の夕方に会う約束はしていた。会って、しっかりともう一度説明を聞きますという約束はしていました。本日辞表が出たので、受け取ったということです」と、淡々とした口調で述べた。
辞表が出なければ続投させる判断だったのかとの質問には「それは今日の夕方に会って、新たに報道されたこともございましたので、説明を聞こうと考えていた。特に、どう判断するかを決めていたわけではありません」と述べるにとどめた。その上で、簗氏に「(今後も)説明責任を果たしていただきたいと考えています」と口にした。
後任の農相については15日に公表すると明らかにした。打診は「これからで、調整中です」と述べた。