自民議員が高市首相に苦言「任命責任重く受け止めて」農相更迭受け「謙虚で丁寧な国会運営を」

高市早苗首相(2026年2月撮影)

16日に行われた参院予算委員会で、自民党から唯一質問に立った鶴保庸介議員が、簗和生前農相の更迭をめぐる国会の混乱を受けて、高市早苗首相に苦言を呈するひと幕があった。

「本当に申し訳ないんですけれど、与党としてひとこと申し上げなければならないことがあります。簗大臣の件であります」と切り出し、「今回の件は大変不適切で遺憾に思うことと同時に、国会開会中にもかかわらず農林水産大臣の交代になったことに、任命責任を重く受け止めていただきたい」と指摘。「そのことを仲間も思っているはずです」とも述べた。

今回の簗氏辞任をめぐる混乱で、参院予算委員会での質問について与野党間での調整を余儀なくされており、鶴保氏は「私を含めた自民党の質問者の時間も大幅に変更になり、その通告が昨日来たので、通告をした後に質問を取りやめることになった質問者もいる。このことを考えると、我々与党だけでなく野党にも、国会運営に大きな影響を与えている」と実態を首相に伝えた。

参院自民党をめぐっては、9月の党役員人事で、高市首相と対立が指摘されていた石井準一氏がこれまで「聖域」とされてきた参院幹事長を外されたこともあり、首相への反発がくすぶっていると見る向きもある。

鶴保氏は、「少数与党である我々参議院にとって、審議の停滞は許されないという思いで今日は出席をさせていただいていることを強く受け止めていただきたい」と指摘。「新たに任命された農林水産大臣をはじめ、すべての閣僚の方々にはあらためて気を引き締めて、襟を正していただきたいということを申し上げておきたい」とくぎを刺し、高市首相にも「こうした参議院の実情を踏まえ、謙虚で丁寧な国会運営に努めていただきたいと、重ねて申し上げたい」と伝えた。

高市首相は「国会開会中に大臣が交代する事態を招きました。大変申し訳なく存じます。そして任命責任は私にございます。それもよく分かっております」とした上で、「『国会運営』というお話でした。運営の方は国会でお決めいただくことですが、今般の大臣交代を受けて、その上にもご迷惑をおかけした。あらためておわびを申し上げます」と陳謝し、「みんなで力を合わせて国民のみなさまのために一生懸命働かせていただきたい」と述べ、最後は、消え入りそうな声で「ありがとうございます」と答えた。