ナムラクレア1番時計49秒7浜中騎手「申し分ない」G1初制覇へ好仕上がり/スプリンターズS

浜中騎手を背に坂路を併せ馬で追い切るナムラクレア(撮影・白石智彦)

<スプリンターズS:1週前追い切り>

秋G1の開幕戦、スプリンターズS(芝1200メートル、10月2日=中山)の1週前追い切りが22日、東西トレセンで行われた。サマースプリント王者ナムラクレア(牝3、長谷川)は坂路4ハロン49秒7-11秒5の1番時計をマーク。貫禄ある動きで併走馬に先着、G1初制覇へ好仕上がりをアピールした。

朝一番、ナムラクレアがまさに目の覚めるような走りをみせた。浜中騎手を背にテンから飛ばす。最初の1ハロンを13秒5で入ると、最後までスピードアップ。軽く気合をつけるとさらに加速しラスト11秒5。ホッコーハナミチ(古馬3勝クラス)をあっさり抜き去り6馬身先着。鞍上は「時計、動きともに申し分ない。非常にいい状態」と満点評価だ。

4ハロン49秒7は坂路1番時計。3ハロン36秒2、2ハロン23秒3、ラストの11秒5もすべて最速だ。前半から速いペースで飛ばしても、余力があるから加速し続ける。それだけ走力が高い。トータル49秒台でラストに11秒台半ばを出す馬はなかなかいない。

長谷川師も「52秒ぐらいの指示でした。時計を見て驚いた。無理をしている感じはなかった。1週前としては十分。このパフォーマンスを見て自信を持っていける」と合格点を与えた。

桜花賞3着後は、函館SSでスプリント重賞2勝目を挙げた。前走北九州記念はややスムーズさを欠いたが、最後は猛烈な脚で0秒2差3着。短距離路線で頂点が見えてきた。「スプリントが一番能力を出せる。(G1を)取れる能力のある馬」と師。自慢のスピードで、強豪古馬相手に戴冠なるか。【網孝広】