菊花賞Vアスクビクターモア美浦で静養 塩野助手「今回はやりきった感ある」さらなる飛躍誓う

馬房で静養する菊花賞馬アスクビクターモア

菊花賞を制したアスクビクターモア(牡3、田村)はレースから一夜明けた24日朝、美浦トレセンの馬房で静養に努めた。歓喜のゴールから約3時間後の23日午後6時半ごろに阪神競馬場を出発し、この日の午前4時に美浦へ到着した。レコード駆けをした影響もあってか、セントライト記念2着時よりも穏やかな朝を迎えた。

塩野助手は「馬房での動きもありますし、食欲もありました。セントライト記念の時は休み明けもあって、競馬を使ってからテンションが上がって高ぶりが収まらなかったけど、今回はやり切った感がありますね。普段のレースよりはおとなしいです」と無事の帰厩に胸をなで下ろした。

レースはゲートまで付き添った助手、厩務員が待機するバス内で観戦した。発馬後、初めて映像を目にしたのは序盤1000メートルの通過時計が58秒7と表示された瞬間。過去10年で最も速い流れではあったが、田辺騎手の手綱がたるんでることを確認して、無理のないペースであることを信じたという。「いい格好で走っているな、と。この馬は自分もしんどいけど、相手もしんどい競馬がいいです。(直線は)セーフティーリードかと正直思ったけど、じりじりと差を詰められましたね。半馬身差くらいでしのげるかと思いましたが、最後に脚色が鈍ったのはあのペースでしたから」。2着馬とは鼻差の決着には肝を冷やしたが、人馬一体を体現したような2番手抜け出しを喜んだ。

皐月賞は5着、レコード決着のダービーは3着。戦前は春2冠の連対馬不在で混戦ムードが漂っていた3冠最終戦は、結果的にダービー最先着馬がきっちりと勝ち切った。塩野助手は「なんとかG1のレイをかけてあげたいと思っていました。これからどんどん強い馬と戦っていかないといけない。これで胸を張っていけるのはいいことですね」とさらなる飛躍を願った。

レース後には有馬記念(G1、芝2500メートル、12月25日=中山)参戦も視野に調整されていくことも発表された。中山は皐月賞こそ5着に敗れたが、【3・1・0・1】と得意にする舞台。強靱(きょうじん)な先行力で暮れのグランプリも大観衆を沸かせてくれるはずだ。