レモンポップ田端助手「さすがに疲労は感じますね」フェブラリーS優勝から一夜明け静養に努める

フェブラリーS優勝馬レモンポップと田端助手

フェブラリーSを優勝したレモンポップ(牡5、田中博)は1番人気に応えたレース翌日の20日、自身の馬房で静養に努めた。

前日は東京競馬場を午後6時ごろに出発し、同8時半ごろに美浦トレセンに到着。この日の朝は、馬なりで先頭に並びかける段違いの強さを見せた馬とは思えないほど、穏やかで落ち着いた表情を見せていた。

同馬を担当する田端助手は「さすがに肉体的にも精神的にも、走ったなという疲労は感じますね。(根岸Sから)短期間でレースをしていますし、いつも一生懸命走る馬なので。でも、食欲が落ちたりとかはないです。馬房の中では落ち着いていますよ」と勝利をかみしめた。

田端助手と大舞台での手綱を預けた坂井瑠星騎手の間には、小さくない縁がある。同助手は02年まで競馬記者として大井競馬場に出入りしていた。瑠星騎手の父英光騎手(現調教師)は当時、懇意にしていたジョッキーの1人。一念発起してトレセンに飛び込み、デビューから担当するレモンポップに世話になった騎手の子どもが乗る。それだけでも幸せな気持ちで満ちたのに、気にかけてくれていたのだ。

大一番の前には坂井英光師に電話で感謝の意を告げられ、レース後にもすぐ連絡が来た。「よかったなあ、って。本当にありがたいですよ。(同じく大井出身で前走まで主戦だった)戸崎騎手もレース後の夕方に会って、心の底からうれしいよって言ってくれました。今回の喜びはそこにもありますね」。自身のルーツといえる“大井ライン”で勝ち得たタイトル。何重ものうれしさがある。

担当馬に坂井瑠星騎手が乗るのはフェブラリーSが初めてだった。なのに、いきなり人馬はG1を勝った。愛馬には発走直前のゲート裏まで付き添っていため、残り300メートル付近で先頭に立った瞬間は厩舎スタッフが控えるバス内でラジオを聞いていた。「ラジオだけでは(2着の)レッドルゼルの名前も聞こえたし、どれだけの走りをしていたのかがわからなくて。表彰式が終わって一通り作業が終わってからじっくりレースを見ました。感無量でした。冷静なタイプの田中博師が検量室前で喜んでいる姿が見られたのもうれしかったです」。

11戦8勝、2着3回。ほぼパーフェクトの成績でG1初挑戦初制覇を飾った。新たな砂王はどこへ向かうのか。登録済みのドバイゴールデンシャヒーン(G1、ダート1200メートル、3月25日=メイダン)、ゴドルフィンマイル(G2、ダート1600メートル、同)をはじめ、選択肢はいくつかある。「思っている以上にスーパーホース。種牡馬に間違いなくなる血統ですから。自分がその子どもを担当できることになればうれしいですね」と同助手。

底知れぬ強さを見せ続けるレモンポップなら、どこへ行っても強豪をねじ伏せてくれるはずだ。