【ダービー】タスティエーラ堀師「スムーズに加速できていた」/一問一答

会見する堀調教師(2023年4月12日撮影)

第90回日本ダービー(G1、芝2400メートル、28日=東京)。皐月賞2着馬タスティエーラ(牡3)を管理する堀宣行調教師(55)が24日、共同会見に出席した。一問一答は以下の通り。

-皐月賞を振り返って

堀師 重馬場で最終週。そしてハイペース。ある意味特殊な競馬となりました。その中で馬は頑張って能力を出してくれましたし、ジョッキーもこの馬の持ち味をしっかり発揮させてくれて、そういった状況の中でも能力を出してくれたということは、次につながる競馬だったと思います。

-調整過程は

堀師 皐月賞の後は、ノーザンファーム天栄の10日ほど放牧に出して、5月3日に帰厩。その後は順調に乗り込んできています。中間はなるべくレーン騎手に乗ってもらう形で、コミュニケーションをはかってきています。

-最終追い切りの感想や狙い

堀師 1週前追い切りで大体、いろんな部分が整ってきていましたので、今週は最終確認で、微調整の予定でした。非常に反応が良くて、特段仕掛けたりすることなく、スムーズに加速できていたところと、息が非常にクリアでフィットしているなという部分が、いいコンディションだなと感じました。

-父サトノクラウンと比べて

堀師 サトノクラウンの子どもですが、いろんなタイプがいますし、この馬自身も個性がありますので、お父さんと比べてというのはちょっと大ざっぱすぎて、乱暴な話だと思いますが、そういった話を抜きにしても、距離延長に関しては現状特段問題はなさそうな印象で、成長過程としてはこの馬自身は晩成な方ですが、いろんな部分がいい方向に向いてきているなと感じています。

-右回り、左回りでの得意不得意は

堀師 極端な馬体のアンバランスさもないですし、右回り、左回りでどちらかしか能力を出せないというような状況はありませんので。回りに関しては問題ないかと。どちらでも能力を出せると思います。

-坂路からBコース(ダート)ではなく、坂路からウッドに変更した意図は

堀師 昨日の降雨でBコースが悪化していましたので、Bコースが悪化した場合はこのようなパターンで日ごろから調教しております。

-ノーザンファームしがらきではなく天栄だった理由は

堀師 通常しがらきというのが、こちらがノーザンファームさんとの付き合いの中で、都合により私はしがらきでやってくださいということで、日ごろからコミュニケーションを取っています。今回に関してはノーザンファーム側、キャロットファーム側と皐月賞後のローテーションを含めて協議する中で、いったん放牧に出したいと、ですがしがらきまではちょっと距離がありますので、ちょうどゴールデンウイークにあたるという事情もありました。その中で比較的輸送距離の短い、ゴールデンウイークの影響も受けづらい天栄にいったん出すと、協議して決まったことです。

-集中しきれない面は改善された

堀師 今日もそういうしぐさはありましたけども、先週と違ってそのまま何の不自由も起こらず、馬に任せている段階で人の方にまた耳を向いてくるような状況で、その辺はジョッキーも方も、改善しているといった状況です。

-馬の成長か、それとも教えた影響か

堀師 どんな馬でも癖といいますか、それぞれ個性がありますので、それに対して弊害になるようなことに関しては日ごろから厩舎全体で気をつけて、牧場とも情報交換しながらやっています。なかなかそう簡単に改善してくるものではないんですね。成長といっても、ただ放っておいて良くなるものではありませんし、我々が手を尽くしてやっていてもなかなか思うようにはならないというのが実情です。ただし、この馬に関しては先ほども成長という意味でいろんな事がいい方に向かっているのかなという話をしましたが、そういった意味では、完全ではないですがいい方向に向かっているということですかね。答えとしてどちらかと言われればどちらでもないという状況です。

-馬具の着用は

堀師 今のところは皐月賞と同じ装備でと思っております。

-木曜追いではなく水曜追い

堀師 1週前の追い切りをしっかりやって、ルーティンですと日曜に軽めの軽めの調整程度の追い切りを挟んで、当該週は木曜日に軽めという形なんですけども、先週に追い切った影響がまだ週末にかけて状態が上がるところまでいっていないなという印象でしたので、週末の追い切りを抜いています。回復にあてています。ですので、昨日馬の状態を把握してだいぶフレッシュさが出てきていたので、1日前倒ししてある程度しっかりやりたいという方向性で今日の追い切りをしております。

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