<クイーンS>◇30日=札幌◇G3◇芝1800メートル◇3歳上牝◇出走14頭
秋への予行演習完了だ。オークス3着のドゥーラ(牝3、高橋康)が昨年の札幌2歳S以来10カ月ぶりの復活Vを挙げた。京都内回りの秋華賞(G1、芝2000メートル、10月15日)を見据えて追い込み一辺倒からの脱却をはかり、中団につけて差し切った。斎藤新騎手(22=安田隆)も会心の騎乗に笑みを浮かべた。
発馬直後の数秒間に進歩が表れていた。勝負服と同じ白地に赤のメンコが勢い良く前へ。馬なりのドゥーラが先行集団につける。1コーナーで中団まで下げたが、追い込み一辺倒だった春とは一変した。3コーナーからまくり気味に動き、外から古馬をねじ伏せる。鞍上は、左手の人さし指を立てて喜びをあらわにした。
斎藤騎手 ドゥーラが一番強いという気持ちで、リズムを重視したレース運びを徹底した。イメージ通りのところから仕掛けられて、最後まで応えてくれた。
秋を見据えた脚質転換だった。レース前に高橋康師と立てた作戦は「次につながるレースをしよう」。大目標の秋華賞は京都内回り。後方待機ではチャンスが狭まる。進境も伴った完勝だった。トレーナーは「前後のバランスが整ったことで、流れに乗りやすくなったのにつながっている」と成長ぶりを実感した。
直行するかは未定だが、最後の1冠へ明るい見通しが開けた。もちろん2冠女王リバティアイランドを倒すのは簡単ではない。それでも斎藤騎手は「力があるのは証明できた。秋に恥ずかしくない結果を出せるように、ドゥーラとともに歩んでいけたら」と結んだ。北の大地で再び弾みをつけ、堂々と京の都へ駒を進める。【太田尚樹】