<追い切りの番人>
3冠スイッチ、オン! 牝馬3冠最終戦、秋華賞(G1、芝2000メートル、15日=京都)の最終追い切りが11日、東西トレセンで行われた。G1注目馬の調教を掘り下げる「追い切りの番人」では、大阪・奥田隼人記者が史上7頭目の牝馬3冠を目指す女王リバティアイランド(中内田)をチェック。1冠目・桜花賞の当コーナーから調整過程に迫ってきた番人・奥田は、3冠目にして初となる試みに陣営の本気度を感じ取った。
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史上7頭目の牝馬3冠へ。リバティアイランド陣営は本気の本気で3冠目を取りにきている。同馬の調整を追ってきた番人として、それがはっきりと中間の調整に表れているとみる。
この秋華賞は、桜花賞以来となるトライアルを経由しない直行ローテーションでの参戦。3冠3戦の調整で、今回は明らかに違う点がある。それはレースでも手綱を取る川田騎手が1週前、最終追いと2週連続で調教にまたがったことだ。桜花賞、オークスは最終追いのみ。その意図、狙いを中内田師に聞いた。
「1週前で春との比較をしてほしかったのと、桜花賞みたいにドキドキ、ハラハラするような競馬はもうしたくないという気持ちと。春は桜花賞のあとにオークスもありましたけど、今回は次を考えずに、ここを全力で。秋はまず、ここできっちり結果を出したいという気持ちです」
これまでの取材から、リバティはレースに向けてスイッチの入れ方が難しいという。そのため、桜花賞時は、中5週で続くオークスを見据えての調整でもあった。すると、レースは前走から4カ月ぶりもあってか道中からなかなか進まず、4角16番手からようやくの差し切り勝ち。一方で桜花賞を“たたいた”オークスは、道中から行きっぷりも違って、6番手から6馬身差の快勝だった。
「ここを“たたき”というよりは、ここを“取りにいく”という気持ちで仕上げてきました」
最終追いはCウッドで、メイショウクーガー(3歳1勝クラス)を目標にする形で大きく追走し、直線は馬なりで3馬身先着。時計は6ハロン82秒1-11秒7をマークした。川田騎手は「先週よりも1つ良くなりましたし、予定通り。先週の追い切りを経て、少し体にも締まりが出て、いい状態でここまでこられていると思います」と納得の表情を見せた。
薄氷を踏んだ1冠目の経験を生かし、秋華賞はこの3冠で最も攻めた調整で万全を期す。スイッチは完全にオンへと入った。最強の女王に最高の仕上げ。付け入る隙は見当たらないか。【奥田隼人】
◆オークスから直行した馬の秋華賞成績 過去5年で見ると、16頭が秋華賞へ直行して【4 1 1 10】。5年連続連対中だ。18年アーモンドアイ、19年クロノジェネシス、20年デアリングタクト、21年アカイトリノムスメと4連勝し、昨年は2着ナミュール、3着スターズオンアースが直行組だった。