グランプリ男に任せろ! 池添謙一騎手(44)が有馬記念(G1、2500メートル、24日=中山)で、スルーセブンシーズ(牝5、尾関)と、同レース史上最多更新となる5勝目を目指す。宝塚記念2着、凱旋門賞4着の相棒は、有馬記念初制覇を果たした09年ドリームジャーニーの娘。「向かっていける勢いはある」と“父娘制覇”の偉業へ、全力を尽くす。
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有馬記念の勝ち方を最もよく知る男。それは、池添騎手だ。ここまで最多の4勝。“グランプリ男”の呼び名について「クリストフ(・ルメール騎手)が、3勝で迫ってきているから離さないとね(笑い)。並ばれたら、言われなくなっちゃうんで」。その名は譲らない構えだ。舞台はトリッキーな中山の芝2500メートル。その大一番でこれだけ勝つコツは、道中にある。
池添騎手 最初のコーナーの入りをいかにリズム良く、リラックスしてスッと入っていけるか。結構みんなポジションを取りにいくので。そのあと最初の正面に入って、少しペースが落ちるんです。でも歓声が上がるので、力むところが出てくる。そこでもいかに自然と、リラックスして回っていけるか。位置は前じゃないとダメというわけじゃない。僕が勝たせてもらったドリームジャーニーやオルフェーヴルも後ろからなので。その中で向正面を落ち着いていって、また3コーナーからガラッとペースが変わる。そこでいかに、流れに乗っていけるかですね。
有馬5勝目を狙う今年は、09年に同レースを初めて制したドリームジャーニーの子、スルーセブンシーズで挑む。父娘制覇の期待もかかる。
池添騎手 走り方や体形は違いますが、長く脚を使えるという部分は共通していますね。成長力も継いでいるのかなと思います。
6月の宝塚記念では、イクイノックスを首差(2着)まで追い詰めた。
池添騎手 スムーズだったらもっと際どいレースだったんじゃないかと。それでもあそこまで詰めたのは、今のあの子の勢いかなと思いますね。
その後、フランスへ遠征し凱旋門賞(ルメール騎手騎乗)でも4着に好走した。
池添騎手 向かっていける勢いはあるので、堂々と勝負に挑んでもいいんじゃないかと。昨年は11月に落馬負傷し、有馬記念に乗ることもできなかった。
池添騎手 正直、歯がゆいというか。来年こそは、この舞台に戻ってきたいと強く思いましたね。それでも依頼がないとダメなわけで。勝負のある馬に乗れるというのは、すごく感謝の気持ちが強いです。ジャーニーの子供も、もうほとんどいないので。親子制覇というのは自分の中でも強く思いますし、結果で返すしかないですね。
期する思いを胸に。グランプリ男が、グランプリ男たるゆえんを見せつける。【奥田隼人】
■27日に抜釘手術
池添騎手は有馬記念が年内ラスト騎乗となる可能性が高い。昨年の落馬による手術で体に1枚のプレートと固定用のネジが4本入っている。有馬記念後は27日に同箇所の抜釘(ばってい)手術を受ける予定。「今年の僕はケガが言い訳になっちゃいますけど、ふがいない成績で。その中で有馬で最後に結果を出して、終わり良ければ全て良しという感じになれば。そのまま気分よく、手術にいければいいかなと思いますね」。有馬Vで最高の締めくくりとなるか。
◆有馬記念の父娘制覇
過去2組。06年Vの父ディープインパクトと14年に勝ったジェンティルドンナがレース史上初。19年にはリスグラシューが勝ち、05年の覇者ハーツクライとの父娘Vを達成した。
<池添騎手の有馬記念4勝>
▼09年 2番人気のドリームジャーニーに騎乗。後方から運び3角過ぎからスパート。直線は先に抜け出した1番人気のブエナビスタを大外から差し切った。
▼11年 同年の3冠馬オルフェーヴルとのコンビ。序盤は後方に待機し、4角手前で勢いよく進出し、差し切った。
▼13年 2年連続凱旋門賞2着だったオルフェーヴルの引退レース。3角から一気にまくり8馬身差の圧勝を飾った。
▼18年 3番人気ブラストワンピースに騎乗。中団につけて、3角から進出して直線でもしぶとく伸びる。ルメール騎手の1番人気レイデオロに首差で勝利した。