04年のスプリンターズSでG1制覇を果たしたカルストンライトオだが、記者にとって印象深いのは02年のアイビスサマーダッシュ(SD)だった。
新潟競馬場が大幅に改修され、直線1000メートルの重賞が新設されて2回目のレース。中間地点を過ぎたあたりで、先頭にいたライトオは猛烈な加速をした。アイビスSDではJRAで初めて馬に併走しながらレースを撮影されたが、その映像からも速さが伝わってきた。この4ハロン目でマークしたラップはなんと9秒6。これに驚いた記者は、慌ててこのラップを時速に換算したら「75キロ」という猛烈なものだった。
結局、2着のブレイクタイムに2馬身差をつけて、このレースを勝つことになるが、走破時計の53秒7は20年以上がたった今もJRAレコードのまま。そして9秒6というラップも破られていない。後年、管理した大根田師から「息継ぎなしで一気に走るタイプだったよ。スプリンターズSを勝ったけど、1000メートルがベストだった」と聞いたことを覚えている。
時速75キロで走ったサラブレッド。カルストンライトオはその1点だけでも日本の競馬史上に燦然(さんぜん)と輝いている。【中央競馬担当・岡本光男】