【札幌便り】“バットウーマン”登場?顔面骨折の古川奈穂騎手が今週末復帰へ「全然問題ない」

札幌競馬場で調教に騎乗する古川奈騎手(撮影・村野早祐)

札幌競馬場に“バットウーマン”? が現れました。

開催2週目の火曜朝。厳しい蒸し暑さにやられていると、先週は見かけなかった古川奈穂騎手(23=矢作)の姿を発見しました。「おはようございます!」。ん? よく見ると顔にフェースガードを装着しています。見た目は02年W杯でサッカー元日本代表の宮本恒靖さんが着けた“バットマン”姿とそっくり。宮本さんは黒色でしたが、古川奈騎手は透明のものを装着していました。

6月15日の函館8R、騎乗馬がゲート内で暴れた際に顔を負傷。鼻骨と両頬の骨折で休養を余儀なくされました。「意識はありましたが、あまりに痛すぎて…ぐったりしていました」と、聞くからに痛そう。その後手術を受け順調に回復。7月8日のセレクトセールに参加後、函館競馬場で調教騎乗を再開し、今週から札幌滞在を始めました。

話をフェースガードに戻します。周囲から薦められて、ではなく「キックバックなどから少しでも顔を守れれば」と自らネットで検索しAmazonで購入。「海外製ですが、すぐに届きましたよ」と価格は5、6000円ほどだそう。JRAの公正室に確認を取り、レースでの着用も認められました。「レースで使うかまだ決めていませんが、芝のレースで芝が飛び散るような状況なら考えたいと思います」。

大きな一例になるかもしれません。前出のサッカーをはじめ、野球界でもヘルメットにフェースガードが装着されることが一般的になるなど、さまざなスポーツで安全対策が進んでいます。競馬界も騎手の防具としてプロテクターやヘルメットの改良が進んでいますが、顔回りで浮かぶのは泥よけ用のダート板くらい。周囲の視野、音の確保などを前提に、けが防止策の1つの選択肢としてフェースガードが一般的となってもいいのでは、と古川奈騎手の話を聞いて思いました。

「骨もだいぶくっついてきていますし、全然問題ないです。傷が残らないように手術をしていただきました。本当によかったです。フェースガードを着けてから周囲の目を感じますけど、もう慣れましたね(笑い)。逆に笑い返すようにしています(笑い)」。

今週末から騎乗を再開予定。「同じことをしてしまわないように、今週末からしっかりと騎乗していきたいと思います」と、巻き返しに闘志を燃やしていました。

最後に「フェースガードの写真を1枚撮らせてくれませんか?」と厩舎へ向かうと、丁寧に砂を落として渡してくれました。

「やっぱり透明だと変ですかね? 黒も売っていたので、レースで着けるならそっちがいいかな…」

復帰を心待ちにするファンの皆さま、現状では黒色が有力とのことです。【桑原幹久】