「大井の帝王」引退に内田博幸騎手が思いをはせる「実績はダービーVを超えている」

内田博幸騎手(2025年1月撮影)

14日に発表された地方競馬のレジェンドジョッキー“大井の帝王”的場文男(まとば・ふみお)騎手(68)の引退に、南関東時代の戦友であった内田博幸騎手(54=フリー)が思いをはせた。

51年5カ月の騎手人生。とてつもない年月をかけて大井を守ってきた帝王だった。「俺が3歳の時から乗っているの!?」と元大井のトップジョッキーで地方の年間最多勝記録を持つ内田騎手はまず、帝王が連綿と続けてきた騎手人生に舌を巻いた。

内田騎手と帝王は、いずれも福岡県出身。地域が違うのでそこまでローカル話はしなかったが、「的場さんのお兄さんが厩舎を探してくれて。松浦備(まこと)厩舎に入った。15歳の時かな。その当時から的場さんはトップだった。俺も1年間調教に乗り出して、的場さんは雲の上の存在だった」と振り返る。偉大な帝王の引退を「長年トップを走り続けてきた存在。石崎隆之さんとか佐々木竹見さん、桑島孝春さんもね。誰しもに訪れること」と受け止める。

帝王といえば東京ダービー未勝利。大井の七不思議とまで言われるほど、影響力はあった。内田騎手は05年にシーチャリオットで制し、帝王より先にダービージョッキーになった。「先とか後はないよ。むしろ的場さんはダービーだけ勝っていないだけで、他の重賞はいくらでも勝っている。勝ち鞍とか実績はダービーを超えている」と積み上げてきたものに価値を置いた。

そして最後に「石崎さん、佐々木さん、桑島さん、そして的場さん。いろんな時代を作り上げてきた人がバトンを後輩に渡していく。(的場さんは)半世紀も乗ったんだからね。印象深いですね。ファンも寂しいと思う。でも自分が納得して引退するのがベストだからね。ここまで頑張ったのだから、新しい人生を楽しんでもらえたらいいね」と締めた。