英国のレーシングポスト電子版は8日、「トランプ氏の関税措置は、直接的でれ間接的であれ、競走馬市場を直撃する可能性が高い」と題した記事を掲載した。
市場担当のジェームズ・トーマス記者は記事の冒頭で、「ドナルド・トランプ大統領が実施する関税措置はすでに世界中の株式市場に衝撃を与えている」「これらの衝撃が競走馬業界に及ぶまでにはしばらく時間がかかるかもしれないため、今のところはその影響がどれほど大きく、強くなるのかはクエスチョンだ」と懸念を示している。
「英国とEUと米国は非常に緊密な関係にある」とし、クールモア、ゴドルフィン、ジャドモントといった大手馬主・生産者が大西洋の両側で事業を展開しており、関係各国で競走馬の輸出入が日常的に行われていることに言及。過去4年間で英国、アイルランドから1629頭が米国に(恒久的に)輸出され、逆に英国とアイルランドが1493頭の米国産馬を輸入していることが紹介されている。
トーマス記者は、新たな関税導入により、欧州のセールで米国のバイヤー(買い手)が競走馬を購買しなくなることの不安については冷静に分析。「競走馬の所有は依然として、お金持ちのゲームであり、10%または20%の関税は米国のバイヤーが海の向こう側(欧州)で買い物をすることを思いとどまらせるのに十分だろうか? おそらくそうではないだろう。最高の競走馬が見つかる場所がそこ(欧州)なら」と書いている。
ただ、「為替レートの大幅な変動や株式市場から数十億ドルが消え去ることで、富裕層の動きが止まる可能性がある。これはすでに起こっている出来事で、個々の馬のコストに関するものではなく、このような広範な経済不安が競走馬市場にもっと深刻な影響を与える可能性が高い」と指摘。「トランプ大統領が関税政策を推し進めれば、それが直接的であれ間接的であれ、私たちの業界が影響を受けないと考えるのは甘い考えだろう」と憂慮している。