【コラム】米ケンタッキーダービー本命馬ジャーナリズム騎乗リスポリ、騎手人生かけた大一番

ウンベルト・リスポリ騎手(2014年撮影)

ウンベルト・リスポリ(36)の騎手人生は生まれ故郷のイタリアで始まりました。L・デットーリ騎手に憧れて17歳でデビューすると、21歳の時には245勝を重ねてイタリア騎手のシーズン最多勝を記録。翌年もリーディングのトップに輝くなど順風満帆な騎手人生を送っていました。

しかし、今から15年前、イタリアの競馬が衰退の道をたどる中で賞金も満足に支払われなくなると12年に生活の糧を求めてフランスに転出。そこで5シーズンを過ごしたのちに17年からは香港に拠点を移し、約3年の騎乗を経て19年暮れから米国西海岸に移り住みました。

JRAの短期免許を取得した11年はイタリアで騎乗した最後の年で、日本ではルーラーシップでG2日経新春杯、キンシャサノキセキでG1高松宮記念に優勝。翌12年には香港遠征したルーラーシップの手綱を託され、G1クイーンエリザベス2世Cを楽勝したシーンを記憶するファンも少なくないでしょう。

6シーズン目となった米国では、これまで通算600勝以上を挙げているものの、層の厚い西海岸で頭角を現すまでには至らず。全米ランキングのトップ10に食い込んだことはありません。

そんなリスポリが、巡り合ったのが、年度代表馬の父カーリンの面影を残すジャーナリズムでした。

昨年10月のデビュー戦は3着でしたが、競馬を覚えた2戦目(このレースのみR・ゴンザレス騎手)から破竹の4連勝。そのどれもが危なげのない差し切り勝ちで、西地区の王者決定戦のG1サンタアニタダービー(ダート1800メートル)でも自慢の末脚を爆発させて、衆目一致のダービー本命馬となりました。

前々走のG2サンフェリペSで3着に退けたロドリゲスが、東の前哨戦のG2ウッドメモリアルSを楽に逃げ切ったように今年は西の馬が強い西高東低。20頭で争われるダービーは枠順も重要なファクターですが、引き当てたのは一昨年の優勝馬メイジと同じ8番枠と運も味方しています。

リスポリの騎手人生を大きく変える運命の一戦は、日本時間で4日午前7時57分にスタートします。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)