【顕彰馬】イクイノックス、殿堂入り 史上38頭目、世界最強馬が文句なしの初年度選出

23年11月、ジャパンCを制したイクイノックスをなでるルメール騎手

世界最強馬が殿堂入りだ-。JRAは16日、中央競馬の発展に特に貢献があった馬をたたえる25年度の顕彰馬記者投票の結果を発表し、イクイノックス(牡6)が史上38頭目の顕彰馬に選定された。23年のジャパンCで日本馬史上最高レーティングの135ポンドを獲得し、日本馬の強さを世界中に知らしめた馬。選定初年度で有効投票数158票中143票(得票率90・5%)を獲得した。オジュウチョウサンは選定に2票届かず、昨年に続く落選となった。また、今年3月に引退した音無秀孝元調教師(71)が顕彰者に選定された。

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23年世界ランキング1位のイクイノックスが選定初年度で堂々の顕彰馬入りを果たした。殿堂入りには有効投票の4分の3(119票)以上が必要とされ、文句なしで選考基準に達した。父キタサンブラックは20年に選ばれており、親子での選出は8組目となった。

21年8月に新潟でデビューし、2歳時は2戦2勝。クラシックは皐月賞、ダービーで2着に敗れたが、3歳秋を迎えて本格化を遂げた。天皇賞・秋、有馬記念を制覇すると、翌年も快進撃を続け、ドバイシーマC、宝塚記念、天皇賞・秋、ジャパンCをすべて勝利(史上最多タイのG1・6連勝を記録)。2年連続で年度代表馬に選出された。ジャパンCでは日本調教馬史上最高レーティングの135ポンドを獲得。「ロンジン・ワールド・ベスト・レースホース・ランキング」で世界一に輝くとともに、日本のG1競走では初となるジャパンCの「ワールドベストレース」受賞に大きく貢献した。通算成績は10戦8勝2着2回。全レースでルメール騎手が手綱を取った。

史上38頭目の顕彰馬となり、有限会社シルクレーシングの米本昌史代表は「日本競馬が世界に誇れるレベルに達していることを、自らの走りで証明してくれました」とあらためてたたえた。管理した木村哲也調教師は「(ラストランのジャパンCが)まだ記憶に新しいこのタイミング」で選ばれたことについて「彼が日本の競馬史に確かな足跡を残すことが出来た証しであると思っております」とコメントした。

現在は社台スタリオンステーションで種牡馬として活躍中。種付け初年度の昨年は203頭と交配した。今年生まれた産駒は来月のセレクトセールに上場され、2年後に競馬場へ登場する。【奥岡幹浩】

◆イクイノックス ▽父 キタサンブラック▽母 シャトーブランシュ(キングヘイロー)▽牡6▽馬主 (有)シルクレーシング▽調教師 木村哲也(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 10戦8勝(うち海外1戦1勝)▽総獲得賞金 22億1544万6100円(うち海外4億5889万100円)▽馬名の由来 昼と夜の長さがほぼ等しくなる時

◆選定基準 中央競馬の競走馬登録を受けていた馬で、(1)競走成績が特に優秀であると認められる馬、(2)競走成績が優秀であって種牡馬または繁殖牝馬としてその産駒の競走成績が特に優秀であると認められる馬、(3)その他中央競馬の発展に特に貢献があったと認められる馬。報道関係者による記名投票(最大4頭)で、投票者数(今年は158人)の4分の3以上(同119票以上)の票を得た馬が選定される。今年は04年4月1日から24年3月31日の間に競走馬登録を抹消された馬が対象で、現役馬および競走馬登録抹消1年未満の馬は選考対象外。