北海道ですが、結構蒸し暑いです。
今週は函館最終週。重賞は函館2歳Sが行われます。
このレースで、初めて重賞に挑戦する女性のホースマンに注目しています。
クラディスティーナ(牡、清水英)を担当する菊地涼助手です。
同助手については、18日付の紙面でも掲載させていただきましたが、スペースに入りきらなかった“こぼれ話”をこちらにて記したいと思います。
彼女はまだ22歳で、昨年10月から正式にこの仕事に就きました。
以前は乗馬をやっていたとのことで「親は牧場関係ではないのですが、普通に馬が好きでした。小学5年生に馬事公苑の少年団に入りました。中学の時に馬事公苑が建て替え工事になったので1度辞めました。それでもやりたいと思ったので、高校卒業後に馬の専門学校へ行きました」と当時を振り返ります。
馬事公苑にいたころは競馬を深く知らなかったとのこと。ただ、あるG1馬にまたがって、競馬に興味を持ち始めます。
「マイネルレコルトという馬がいました。現役時代の活躍は知らなかったのですが、周囲の方に“引退馬だよ”と教えてもらって、第2の人生を歩めると知りました。そこから競馬の世界が楽しそうだなとも思いましたし、“すごい馬”に乗っていたんだなと」。
マイネルレコルトは04年の朝日杯FSを制し、翌年のクラシックではディープインパクトとともに走りました。引退後は乗馬として馬事公苑で過ごし第2の馬生に入っていました。
この出会いがきっかけで、馬への愛情と競馬関係の仕事に就きたいという意欲が増していきます。「やりたいことをやるんだ」と迷いはなく、家族にも後押ししてもらって競馬界へ飛び込みました。
早速1年目から重賞に挑みます。相棒については「すごく人の指示を聞いてくれる」と形容。そして「1年目からこんな馬をやれると思っていなかったので…。新馬を勝った後からずっと緊張しています」と心境を明かしました。
レース当日は家族が来場する予定で、スーツ姿でパドックを引くとのこと。ぜひとも注目していただきたいです。
最後に、額の汗を拭いながら目を輝かせて、将来についても話してくれました。
「まだ経験が浅いので、目の前のことをコツコツと頑張りたいです。そしていつかはいい厩務員さんになりたい」。
記者は24歳なので、こうして年齢の近いホースマンが頑張っている姿を見ると、本当にうれしい。いい刺激にもなります。
人馬ともに重賞初挑戦。まずは無事に-。そして彼女がマイネルレコルトのような“すごい馬”と出会い、作るための第1歩へ。ここから始まる物語を見届けます。【深田雄智】