いよいよ、今年も凱旋門賞(G1、芝2400メートル、5日=パリロンシャン)だ-。日刊スポーツは新聞で、ニッカンコムで、全力で情報をお伝えしてきました。あとは予想を当てるだけ。ここでは本紙精鋭記者たちがこん身の予想を披露します。BSイレブン競馬中継やグリーンチャンネル「トラックマンTV」に出演中の東京本紙担当、桑原幹久記者の狙いは…。。
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どうしても、この言葉がひっかかった。
「正直“たいしたことないな”と思った馬が1段階、2段階も上がって出てくる。エイダン(オブライエン師)はどのレースも同じような状態で使っていくのが流儀でしょうけど、特にフランスの調教師さんはここが一番の目標のレースだ、という違いを感じますよね」
凱旋門賞の企画でサンデーレーシング代表、ノーザンファーム副代表の吉田俊介氏にインタビューした際のワンシーン。日本馬が遠征するたびに“悲願の”と枕ことばがつくが、それは世界共通。セン馬が出られない種牡馬・繁殖牝馬の選定競走とくれば「簡単には勝たせないぞ」と地元のプライドがある。「日本馬に新たな歴史を作ってほしい」とは当然思う。一方で「そう簡単ではないな」と強く思う。
本命は地元フランスのルファールだ。管理するのはジャン・クロード・ルジェ調教師(72)。通算7000勝を達成する名伯楽。数々のG1を制覇し、凱旋門賞は20年ソットサス(シンエンペラーの全兄)、23年エースインパクトで2勝している。
ルファールは5戦3勝。追加登録で挑んだ2走前のパリ大賞をブービー人気で制し、凱旋門賞への優先出走権を手にした。日本でもおなじみC・デムーロ騎手とこの時が初コンビ。最内枠から道中は中団の内。やや行きたがるような面を見せながらもうまく脚をため、直線は1番人気トリニティカレッジとの競り合いをわずかに制した。
パリ大賞は凱旋門賞と同舞台。以前の2000メートルから2400メートル戦となった05年以降の21回中、ルファールの勝ち時計2分26秒45は歴代5位。同4位はあのディープインパクト(3着入線後失格)を下したレイルリンクの2分26秒40で、ほぼ同タイムと言えるほどの僅差だった。数字だけでいえば、高い能力を秘めている、といえる。
戦歴を見れば3走前フランスダービー17着、前走ニエル賞6着の敗戦が目立つが、敗因は明確。ともに外枠から外々を回されるロスが大きかった。また、前者では直線で他馬に寄られた後にバランスを崩し、無理をしなかった。後者はあくまで本番である凱旋門賞への試走で、メイチ仕上げとは考えづらい。レースはスローペースの先行馬決着で、ルファールは上がり最速の脚は使えていた。
現地取材に励むマイク記者の記事によれば、3戦連続騎乗のC・デムーロ騎手は「前走のニエル賞はまだ準備ができていなかったです。パリ大賞は強かったし、しっかりとファイトしてくれました。あの時の彼に戻れば、凱旋門賞でもやれていいと思います」と力強い。また、パリ大賞は良馬場で勝ち、ニエル賞はやや重の馬場で敗戦。馬場の影響を問われても「馬場は全然大丈夫ね」と日本語で答えたという。話を戻せばルジェ師の凱旋門賞2勝はいずれもC・デムーロ騎手の手綱。ガンで闘病していることも伝えられるルジェ師との“黄金コンビ”を大一番で軽視するわけにはいかないだろう。
今回は絶好の6番ゲートをゲット。2走前同様、内で脚をためるには、これ以上ない枠だ。下馬評では現地、日本ともに人気は集めないだろう。それでも冒頭の言葉が後押しになる。
「正直“たいしたことないな”と思った馬が1段階、2段階も上がって出てくる」
「特にフランスの調教師さんはここが一番の目標のレースだ、という違いを感じますよね」
日本馬の快挙達成を願いつつ、馬券はルファールから勝負だ。単勝(12)、馬連、3連複(12)から(4)(10)(17)(5)(6)(9)(13)。