<追い切りの番人>
3歳クラシック最終戦、菊花賞(G1、芝3000メートル、26日=京都)の最終追い切りが22日、東西トレセンで行われた。調教を深掘りする「追い切りの番人」では、大阪の原田竣矢記者がマイユニバース(牡、武幸)の調整過程に注目。武豊騎手と武幸四郎調教師の兄弟タッグでのG1初制覇へ、入念な準備が施されている。
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雨の影響で湿った坂路(良馬場)を、マイユニバースは着実な脚さばきで駆け上がった。4ハロン53秒2-12秒8。指揮官を背に、馬なりでの最終追いだった。武幸師は「今日の追い切り自体は力が抜けて、スムーズにいけていた。キャンターに行くまでは力んでいたけど、走ってからは案外動いていた」とうなずいた。
その落ち着いた走りにつながったのは、トレーナー自らが手綱を握った9日の2週前追い。余力を残しながら馬のリズムを生かし、Cウッド6ハロン78秒9-11秒5と速い時計を出した。「力みがひどくて、重たさがあったのが、この追い切りでいいガス抜きになった」と指揮官。これまでの2週前追いよりも速いラップを刻んだひと追いで、力みを発散させた。
16日の1週前追いにも意味を持たせた。「初めて乗ってもらって、馬の癖をつかんでもらった」と、本番で騎乗する武豊騎手を背にCウッド6ハロン80秒6-11秒3。レジェンドは「引っかかりそうだね」と第一印象を語った上で「動きは良かったから、レースでうまくいけばいいね。前走はあれだけ強い競馬をできているから」と、しっかりと特徴を確認していた。
タフなレースに対する息作りは、普段の基礎運動のメニューでも強化。師は「追い切りだけを切り取るのは違う」と追い切り以外、追い日以外の乗り運動などのトレーニングも重視し、馬の成長につなげてきた。
前走の九十九里特別(中山芝2500メートル)は古馬を相手に7馬身差の圧勝。菊花賞と同じ、コーナー6つのコースを経験できたことも大きく、勢いを持って3冠最終戦に臨む。「夏をまるまる休んで、体重も増えて、体は前走以上にいい感じになった。メンタルも1回使って芯が入っている。前走の反動も心配だったけど大丈夫」と武幸師。兄・豊騎手とのG1初制覇へ。準備は万全だ。