JRAは18日、国際交流競走に関する褒賞金および経費補助制度の見直し、改正を発表した。
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ジャパンCへ世界の超一流馬を呼びたい-。JRAは新たな褒賞金、経費補助制度に明確な狙いを込めた。
ジャパンCは05年アルカセットを最後に外国馬の勝ち馬はおらず、19年には外国馬参戦ゼロの衝撃もあった。海外で活躍する日本馬が増え、レベル向上を素直に喜ぶべきだが、ファンにとって「日本VS世界」としての魅力が薄れたことを指摘する声が挙がって久しい。
それを改善するために、抜本的改革に出た。指定外国競走を細分化し、成績の適用期間も当年から2年に拡大。世界のビッグレース7競走に絞った「特別指定外国競走」を勝った外国馬は、褒賞金を最大1着300万米ドル(約4億5000万円)から500万米ドル(約7億5000万円)に増額。世界的にみてサウジCの1着賞金15億円に次ぐ規模感の報酬を用意した。経費補助に関しては原則レーティング120以上かつ、褒賞金対象となる外国競走の1着馬である外国馬に限定。あえて格差をつけることで、本気度の高い強豪馬への参戦を促す。
また、これまでJRAは各国の海外駐在事務所が「ジャパン・オータムインターナショナル」で指定されるエリザベス女王杯、マイルCS、ジャパンC、チャンピオンズCの4競走の誘致活動を平等に行っていた。だが、リソースの分散により一番の目玉であるジャパンCへの誘致活動に注力できない現状があり、今回の改革でジャパンCに一本化。メインイベントに集中して、より密な誘致活動が可能となる。
一方、日本馬への褒賞金交付、経費補助は限定的となる。現行制度では外国馬と同様の褒賞金を用意することで、海外遠征を促す目的もあった。ただ、日本国内の空洞化が懸念される昨今の状況を鑑みた判断であり、ファンにとっては国内外の超一流馬同士の対決を生で目にする機会が増えるメリットもある。日本、海外各陣営によって見え方、捉え方が変わり、当然賛否の声が飛び交うだろう。それを覚悟の上での改革案がどのような変化をもたらすのか、注視していきたい。【桑原幹久】