豪快差し切りエーティーマクフィ重賞初V「A・T」富田暁騎手「うれしいのひと言」/京阪杯

京阪杯を制したエーティーマクフィ。鞍上の富田騎手はガッツポーズを見せる(撮影・白石智彦)

<京阪杯>◇11月30日=京都◇G3◇芝1200メートル◇3歳上◇出走18頭

G1馬も差し切った。7番人気のエーティーマクフィ(牡6、武英)が重賞初制覇を果たした。今夏まで約9カ月にわたって米国で腕を磨いた富田暁騎手(28)の好騎乗に導かれ、遅咲きの素質を開花させた。

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西日を背に、ステッキを振るい続けた右手を掲げた。G1馬を差し切ったエーティーマクフィの馬上に躍るのは、イニシャル「A・T」富田暁だ。全身で歓喜を表しながら、京都競馬場100周年の最終レースを締めくくった。

「素直にうれしいのひと言。いい位置にはまって、3、4コーナーも持ったままで、最後は差し切ってくれという気持ち。厩舎でしっかり仕上げてくれて、自信を持って乗れました」

“師弟”でつかんだ栄冠だ。パドックでは「馬の力を信じて乗ってこい」と送り出された。その声の主は武英師。助手時代には鞍上と同じ木原厩舎に所属していた。2人で抱き合って喜び「木原先生とも『一緒に育てていこう』と話していて、弟子のつもりでやってきた。彼と一緒に勝ててうれしい」と感慨に浸った。

前走のキーンランドCではカイ食いが細く調整に苦労させられ、レースでも脚を余した。今回の体重は14キロ増。約9カ月の米国修業から8月に帰国した28歳は、中団から「力を信じて」大外へ持ち出し、6歳秋にして磨かれた豪脚を爆発させた。トレーナーは「脚元が固まった今の段階で(今夏にダートから)芝に戻したのも良かった」と目を細めた。現時点で次走は未定だが、人馬とも充実の暁には、さらなる大舞台が見えてくる。【太田尚樹】

◆エーティーマクフィ ▽父 マクフィ▽母 テンシンランマン(ハーツクライ)▽牡6▽馬主 岡田隆寛▽調教師 武英智(栗東)▽生産者 岡田牧場(北海道新ひだか町)▽戦績 30戦6勝▽総獲得賞金 2億437万7000円▽馬名の由来 冠名+父名