<中日新聞杯>◇13日=中京◇G3◇芝2000メートル◇3歳上◇出走18頭
キャリア27戦目のシェイクユアハート(牡5、宮)が待望の重賞初Vを果たした。
ベテラン古川吉洋騎手(48)に導かれて中団外から鮮やかに差し切った。宮徹調教師(65)は11年ぶりのJRA重賞勝利。97年に阪神3歳牝馬S(アインブライド)を制した2人が喜びを分かち合った。
◇ ◇ ◇
歴戦の人馬が冬の西日に輝いた。ステッキを握ったままの右手を振り下ろし、48歳が若々しく喜びをあらわにした。キャリア27戦目で騎乗は21度目。1勝馬の頃から苦楽をともにしてきたシェイクユアハートと、ついにタイトルをつかんだ。古川吉騎手は「ようやった!」となでてねぎらった。
ためにためて末脚を引き出した。中団の外を回り、両手からは十分な手応えが伝わってきた。それでも焦らない。準オープンで2着7回。相棒は堅実ながら詰めが甘い。「いつも通りの感じで。早めに動く馬がいたので待って、しっかり伸びてくれた」。残り300メートル付近から満を持して追い出し、馬群を突き抜けた。デビュー30年目。同期では福永師と高橋亮師に続き、和田竜騎手も調教師試験に合格した。そんな中で今なお馬上にこだわり続ける。
11年ぶりのJRA重賞を手にした宮師は「うまく乗ってくれた。ずっと乗ってるから、もう指示も何もないよ」とたたえた。ともに駆け出しだった97年に阪神3歳牝馬Sで大仕事を成し遂げた2人。28年の時を経て、同じ季節に味わい深い美酒を分かち合った。遅咲きの5歳馬の次走は未定だが、トレーナーは「まだまだ元気。力もつけている」と、さらなる活躍を見込む。鞍上ともども、来年も心揺さぶる走りを見せてくれそうだ。【太田尚樹】
◆シェイクユアハート ▽父 ハーツクライ▽母 ルンバロッカ(スリペカン)▽牡5▽馬主 吉田千津▽調教師 宮徹(栗東)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 27戦5戦▽総獲得賞金 1億9978万2000円▽馬名の由来 心を揺さぶる