【有馬記念】除外対象ライラックの三尾厩務員「ファンのみなさんのおかげ」恨み言は一切なし

ライラックと三尾一之厩務員(2023年6月22日撮影)

エリザベス女王杯3着のライラック(牝6、相沢)は、“想定外”の事情により有馬記念(G1、芝2500メートル、28日=中山)で除外対象となる可能性が高まった。当初は優先出走対象となるファン投票上位10頭以内に入る見込みだったが、急きょ、別の上位馬が特別登録したことで、優先対象外にはじき出された。

割り込む形となった上位馬のオーナーサイドが、有馬記念は回避の可能性が高いと表明したことも相まって、SNSではさまざまな意見が飛び交う。ライラックの出走を楽しみにしていたという声も多い中で、同馬を世話する三尾一之厩務員(49)は淡々と受け止める。「どこかで賞金加算してれば、賞金順でも出られるチャンスはあったわけだからね」。苦笑いは浮かべるが、恨み言は一切口にしない。

前走のエリザベス女王杯前に三尾厩務員は「4回目で一番満足できる状態」と評した。3着に奮闘した後も体調は良好。先週には「高いレベルを維持している。使ったあとの回復は今回も早かった」と話していた。愛馬と臨む2年ぶりのドリームレースを楽しみにしていたが、状況はまさかの急転。それでも「いろいろとイレギュラーなことが重なったかな」と冷静に語る。

変わらないのは、投票してくれたファンへの感謝の思い。「本当にありがたい。過去2年よりも多い票数をいただいた。こうして出られるかどうかというところまで来られたのは、ファンのみなさんのおかげ」と力を込める。

転んでもただでは起きない。「有馬記念で稼ぐはずだった分、昨日は年末ジャンボ(宝くじ)をいっぱい買っちゃった。大安だったからね」。前向きな勝負師に、いつかきっと、勝利の女神が満面の笑みを浮かべるはずだ。【奥岡幹浩】