【とっておきメモ】「クリスチャンはずるい」兄ミルコもうらやむデムーロファミリーの秘蔵っ子

有馬記念を制したミュージアムマイルと喜ぶCデムーロ騎手(撮影・野上伸悟)

<とっておきメモ>

<有馬記念>◇28日=中山◇G1◇芝2500メートル◇3歳上◇出走16頭

3番人気ミュージアムマイル(牡3、高柳大)が鋭い末脚で差し切り、暮れのグランプリに輝いた。鞍上のC・デムーロ騎手(33)は有馬記念初勝利。10年ヴィクトワールピサで制した兄のM・デムーロ騎手との兄弟制覇を達成した。太田尚樹記者がとっておきメモを披露する。

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「クリスチャンはずるい」

13歳上の兄ミルコから、弟への“ねたみ”を聞いたことがある。

亡き父ジョバンニさんは元騎手だったが、幼き日のミルコはなかなか馬乗りを教えてもらえなかった。「ジョッキーになりたい」と訴えても、母ラファエラさんが反対したからだ。

一方の弟は、5歳から父に手ほどきを受け、乗馬クラブへ入れてもらった。すでに騎手としてデビューしていた兄には「怖い」と泣いても馬に乗せられ、厳しく育てられたという。

「お兄ちゃんはファンタジスタ。奇跡を起こせる。想像を超えてるね」

そんなミルコの背中を追い、腕を磨いた。日本と欧州で離れても、ビデオ通話で騎乗論を戦わせ、互いの子供を自慢する。すでに凱旋門賞を2勝。今年はフランスで自身初のリーディングを獲得した。歓喜の直後には必ず兄から着信があり、泣きながら自分のことのように喜んでくれた。

父も兄も姉も騎手というデムーロファミリーの末っ子。英才教育に応えた努力もたたえたい。おめでとう、クリスチャン!【中央競馬担当=太田尚樹】