【手記】「こういう舞台にもっと立ちたい」今村聖奈騎手、オークスは過去2度のG1経験生かして

ジュウリョクピエロでオークスに挑む今村聖奈騎手

<樫の女王へ 聖奈の初挑戦>

オークスのジュウリョクピエロ(寺島)で、JRA女性騎手として初めてクラシックレースに騎乗する今村聖奈騎手(22=寺島)の手記連載「樫の女王へ 聖奈の初挑戦」。2回目は師匠・寺島良調教師(44)への思いと、過去2度のG1騎乗を振り返る。

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私が所属している寺島厩舎でのG1挑戦は今回が3回目となります。デビューする前から、ずっとお世話になっている厩舎です。私の成績が上がらない苦しい時期にも寺島先生は騎乗馬をそろえてくださり、悩んでいる時には厩舎スタッフの皆さんが相談に乗ってくださって、励ましてくださいました。

先生に「美浦への長期滞在」を相談した時には、調教をはじめ厩舎のお手伝いができなくなるにも関わらず、快く送り出してくださいました。美浦にいる間も継続して騎乗依頼をいただきましたし、先生の同級生、武井調教師とのつながりも作ってくださって、美浦でも頑張れる環境を整えてくださいました。いつでも最大限のバックアップをしてくださる寺島厩舎だからこそ、結果で恩返ししたい気持ちはいっそう強いです。

前2回のG1騎乗はともにホープフルS(22年スカパラダイス18着、23年ホルトバージ11着)でした。1年を締めくくるG1ということもあり、中山競馬場にはたくさんのお客さんが入っておられて、そのスケールの大きさにすごみを感じると同時に「こういう舞台にもっと立ちたい」と強く思いました。スタンド前の発走でしたので、観客の皆さんの熱気、歓声を間近で感じられましたし、“これがG1レースなんだ”と独特な雰囲気を経験することができました。その経験値は今回にも生かしたいと思っています。

そのホープフルSは2回とも、騎乗馬が抽選を突破してからのG1挑戦でした。今回のピエちゃん(ジュウリョクピエロ)とは忘れな草賞を一緒に勝って、その時点で賞金を加算できたことで、オークス出走への切符をつかんでのチャレンジとなります。ひとつの目標でもあった牝馬のG1、東京競馬場でのG1、クラシック騎乗です。これまでとは違った重圧と高揚感があります。それを力に変えられるかは自分次第ですし、プロとして、乗り越えないといけないものだと思っています。(つづく)

◆今村聖奈(いまむら・せいな)2003年(平15)11月28日、滋賀県生まれ。栗東・寺島厩舎所属で2022年3月に騎手デビュー。1年目からの年度別JRA勝利数は51勝、25勝、6勝、22勝。今年は17日終了現在でJRA112戦5勝。同通算1739戦109勝。重賞1勝。父の康成調教助手(飯田厩舎)は元騎手。