世界のホースマンが注目する米国最強馬フライトライン(牡8、その父タピット)の直子が、世界で初めて競馬場に姿を現します。
ダミアン・レーン騎手を鞍上に13日(土曜)に東京競馬場で行われる芝1400メートルの2歳新馬戦に臨むデミアン(牡、斎藤誠)がその馬です。
フライトラインの産駒は米国はもちろん、産駒が輸出された英国、アイルランド、ロシアでも未出走。一番やりとなるデミアンが正真正銘の世界デビューとなります。
現役時代のフライトラインはF・プラ騎手とのコンビで3、4歳時に6戦不敗。4歳秋のG1パシフィッククラシック(ダート2000メートル)を19馬身4分の1差で圧勝、続くG1ブリーダーズCクラシック(ダート2000メートル)では捨て身で逃げるライフイズグッドを馬なりでかわして2着馬に8馬身4分の1差をつけてゴールに飛び込んで、22年のエクリプス賞年度代表馬と最優秀古牡馬を受賞。ワールドベストレースホースランキングでつけられたレーティングの140ポンドは欧州の名馬フランケルと並んで21世紀の競走馬の最高峰となっています。
引退直後の22年11月には、種牡馬権利の40分の1(2・5%)が、460万ドル(約7億3600万円)で売却され、ここから導き出された種牡馬の価値は1億8400万ドル(約294億4000万円)というとてつもない金額になりました。
産駒は世界のせりでも高い評価を受けていて、今年4月にフロリダで行われたOBS2歳トレーニングセールでは母ルクレツィアの牡馬が米国歴代2番目の高値となる1050万ドル(約16億8000万円)で落札されました。
米国で生まれた初年度産駒(124頭)のうち1割強にあたる14頭が日本に輸入されていて、受胎後に輸入された日本産馬も含めると、日本のフライトライン産駒は24頭(未登録馬含む)。この中にはJRA重賞3勝のミスパンテールを母に持つマテンロウラパンテ(牝、母の父ダイワメジャー)など注目馬が多数含まれています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)