「電光掲示板にレコードの赤文字が…」逃げたピューロマジックが3馬身差で連覇/アイビスSD

アイビスSDを制したピューロマジック(右)と田辺裕信騎手(撮影・鈴木正人)

<アイビスSD>◇2日=新潟◇G3◇芝直線1000メートル◇3歳上◇出走17頭◇サマースプリントシリーズ第3戦

1番人気ピューロマジック(牝5、安田翔)が快足を飛ばして逃げ切り、53秒5のレコードで連覇を達成した。02年カルストンライトオの53秒7を24年ぶりに更新。田辺裕信騎手(42)は負傷した松山弘平騎手の代打を見事に務め、今年重賞3勝目を飾った。

   ◇   ◇   ◇

電光掲示板にレコードの赤文字が表示されると、スタンドから地鳴りのような歓声が起こった。24年間も破られなかったカルストンライトオの53秒7を塗り替える53秒5。ルメール騎手で中団から差した昨年とは一転、逃げで連覇を果たした。田辺騎手は「そんなにアクションを出していないのにこの時計出しているので、すごいスピードにびっくり」と舌を巻いた。3枠6番からスタートダッシュを決めて外ラチ沿いへ。悠々と風を切ると後続を寄せつけない。残り200メートルまでは馬なりだ。最後の左ムチ1発に反応すると、一気に3馬身突き放した。

当初騎乗予定だった松山騎手が右足を負傷したため、木曜に急きょ乗り替わりが決まった。空路で新潟入りする予定だった安田翔師は伊丹空港で機材トラブルに遭って来られなかったが、競馬場を通じて連絡が取れて作戦に関する意思疎通はできていた。「最近はハナを取ってもタメが利くようになったみたいで、スピードを生かしてくれということだった。(松山)弘平や前任の(北村)友一から癖を聞いていたし、その通りに乗ろうと思っていた。いただいたチャンスを生かせて良かった」。

今後はサマースプリント王者を狙って9月6日阪神のセントウルS(G2、芝1200メートル)に向かうか、9月27日中山のスプリンターズS(G1、芝1200メートル)で頂点を目指すかの2択。令和のスピードスターの進路が注目される。【岡山俊明】

◆ピューロマジック ▽父 アジアエクスプレス▽母 メジェルダ(ディープインパクト)▽牝5▽馬主 (株)スリーエイチレーシング▽調教師 安田翔伍(栗東)▽生産者 村田牧場(北海道新冠町)▽戦績 20戦7勝(うち海外2戦0勝)▽総獲得賞金 2億4373万3300円(うち海外863万6300円)▽主な勝ち鞍 24年葵S、北九州記念(G3)25年アイビスSD(G3)26年函館スプリントS(G3)▽馬名の由来 聖なる、純粋な(スペイン語)+可能にすること