【札幌記念】ご当地馬主・安原浩司氏、レディネスで連覇へ「応援していただけるとうれしいです」

北海道出身の安原浩司オーナーはレディネスで札幌記念連覇を狙う(安原オーナー提供)

地元で再び凱歌を上げる。北海道出身の起業家、安原浩司オーナー(65)が史上4組目の札幌記念(G2、芝2000メートル、16日)連覇を目指す。昨年はトップナイフ(牡6、昆)で10番人気の伏兵評価に反発。今年も同じ昆厩舎、横山典騎手とのチームになるレディネス(牡4、昆)で挑む。【取材・構成=桑原幹久】

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至福の時だった。地元の名がつく夏競馬の大一番。安原オーナーがG1さながらのターフ上で、唯一無二の記念写真に収まった。

「ご当地馬主の勝利は94年ホクトベガ以来だそうです。札幌記念はよく“スーパーG2”と評されますが、北海道出身の私の心の中では“G1”だと思っていますし、特別な一戦ですね」

トップナイフは3歳で2着、4歳で6着。2度の膝蓋(しつがい)手術を乗り越え、1023日ぶりの勝利が重賞初制覇だった。

「(前走の)函館記念(10着)の後、次はよくなると典さんも和生くんも言ってくれていました。陣営が一生懸命仕上げてくれて、パドックに出てきた時の馬体の張りや雰囲気がとてもよかったので、自信がありました」

今年はレディネスで挑む。足しげく通うサマーセールで23年、当時1歳のダイヤの原石を見つけた。2300万円(税抜き)で落札。

「他馬とは雰囲気が全く違いましたね。お父さんのスワーヴリチャードに似ていますし、膝に頓挫がありましたが、能力は相当高いと思いました」

25年2月の東京で初陣。4角10番手から差し切った。弥生賞8着を挟み、プリンシパルSも4角11番手から差し切り勝ち。一生に一度のダービー切符をつかんだ。ただ、レース直後、鞍上の横山典騎手から意外な声をかけられた。

「典さんは馬優先主義を徹底されている方。『水を差すようですが、ダービーには行かない方がいいですよ』と言われたことが印象的でした」

協議を重ね、状態を慎重に見極めた上でダービーへ進んだ。17着に終わったが、納得感が湧いた。

「典さんの決して無理をしない姿勢は馬にも、馬主にもありがたいことですし、常に納得できるレースをしていただけます」

自己条件の3勝クラスを2戦目で突破。近2走は白富士S4着、巴賞10着と振るわないが、育成と結果の両立を丁寧に求める。

「前走は不得意な道悪で馬体重も22キロ減っていたので仕方ない結果。昨年のトップナイフのように強気、とは言えないのが正直なところ。それでもいいことを探せば、トップナイフも前走函館で2桁着順でしたからね。レディネスは一生懸命走ってくれると思うので、応援していただけるとうれしいです」

◆安原浩司(やすはら・こうじ)1960年(昭35)9月5日生まれ、北海道出身。株式会社ファイネストコーポレーションのスーバーバイザー、合同会社ESGのCEOなどを務める起業家。06年に馬主活動を始め、15年小倉2歳S(シュウジ)で重賞初制覇。18年に京都開催のJBCレディスクラシック(アンジュデジール)でG1初制覇。23年高松宮記念をファストフォースで制した。勝負服は水色、黒縦縞、袖赤一本輪。

◆札幌記念の同一馬主連覇 全61回で3組が達成。大久保常吉氏が68、69年にマーチス、鳥居茂三氏が82、83年にオーバーレインボー、(株)ラッキーフィールドが97、98年にエアグルーヴで連覇した。違う馬での達成なら史上初。