【凱旋門賞ストーリーズ4】三度目の正直へ…友道師「アドマイヤテラで日本馬として最初の勝利を」

アドマイヤテラ(2026年8月12日撮影)

いよいよ凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月4日=パリロンシャン)が近づいてきた。連載「凱旋門賞ストーリーズ」4回目は、アドマイヤテラ(牡5、友道)で自身3度目の挑戦を迎える日本の名トレーナー友道康夫調教師(63)の戦略と胸の内に迫った。2頭のダービー馬、マカヒキ、ドウデュースでの敗戦も糧に“三度目の正直”に挑む。【取材・構成=下村琴葉】

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日本のホースマンが夢見る舞台、ダービーを3勝している友道師は、これまで2頭のダービー馬を凱旋門賞に送り込んだ。16年マカヒキ(14着)、22年ドウデュース(19着)。いずれもダービーを制した3歳時に渡仏した。今回送り出すアドマイヤテラはG1未勝利の5歳馬。どんな意図があるのか。

「過去2回の経験を踏まえて、やはりフランスの馬場に合う馬を連れていきたいなというのが3回目の挑戦の始まり。その中でアドマイヤテラはスタミナと長くいい脚を使えるところがある。この馬の特性がロンシャンの競馬場に合っているのではないかと思って、連れてきた」

調整の過程もかつてとは異なる。「以前に、現地に滞在してペースを上げていくのはなかなか難しいと実感した。ある程度、日本で体を仕上げて、いい状態でフランスに来て、その体調を維持するという感じでやってみた」。ダービー馬2頭は現地で前哨戦のニエル賞を使ったが、テラは札幌記念をステップにした。

さらに、1週前追い切りは決戦の舞台となるパリロンシャン競馬場の芝コースで、C・デムーロ騎手を背に行った。実戦さながらの調教にも目的があった。「物見をするところがあるので。本番と同じ厩舎から装鞍所まで行った」。心配事は丹念につぶしている。

最終追い切りはマカヒキの時と同じ火曜に決行。これは、1日でも多くリカバリーする時間を取るためだった。2週続けてまたがったC・デムーロ騎手は「これ以上ないコンディションだと思う。初めてG1を勝ったのが日本。日本の馬で恩返しをしたい」と好感触をつかむとともに、闘志を燃やしていた。

かつての敗戦を糧に、栄光に近付く。

友道師 やはり個人としても夢のレース。これまで日本馬が参加してきて、惜しいところまでいくけど勝利することができない。アドマイヤテラで日本人、日本馬として最初の勝利を届けたい。

名門厩舎×トップジョッキーのタッグで挑むアドマイヤテラを侮るなかれ。(つづく)