<武豊騎手が振り返る凱旋門賞激闘録>
積み重ねた歴史が、悲願成就を導く-。日本競馬界のレジェンド武豊騎手(57)が、メイショウタバル(牡5、石橋)で自身12度目の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月4日=パリロンシャン)に臨む。過去の敗戦も糧に、いざ栄光へ。武豊騎手自身がこれまでの凱旋門賞騎乗を振り返る全6回連載の第5回は、10年ヴィクトワールピサ(7着)。【取材・構成=下村琴葉】
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武豊騎手はヴィクトワールピサの新馬戦から弥生賞まで手綱を取って5戦4勝。重賞2勝を挙げていた。しかし、毎日杯で自身が落馬負傷。皐月賞(1着)、ダービー(3着)は乗り替わりとなった。
再び背中に戻ったのはその秋のニエル賞(4着)。凱旋門賞にも挑んだが、7着だった。鞍上自身も不完全燃焼の思いを抱いていた。
「あの時は俺がけがをしていて、なんとか間に合ったくらい。肩が痛かった」
結果は残念だったが、印象深いこともあった。この年は同じく日本馬のナカヤマフェスタが2着に健闘した。鞍上は蛯名正義騎手。武豊騎手とは競馬学校の同期だった。
「蛯名と乗れたのが良かった。競馬学校の入学式で一緒に並んでたヤツと、凱旋門賞のパドックで並べるのは感慨深いねと話していた」
限られたジョッキーしか乗ることができない特別な舞台で、同期と並ぶ幸せを感じた年だった。(つづく)