【菊花賞】松山騎手「すごく印象がある」ガイアフォースでの敗戦/インタビュー前編

松山弘平騎手(2026年撮影)

<松山弘平騎手インタビュー前編>

史上初の牡牝3冠制覇ジョッキーへ。18年目の松山弘平騎手(36)が2冠馬ロブチェン(牡、杉山晴)とともに、菊花賞(G1、芝3000メートル、25日=京都)で史上9頭目のトリプルクラウンに挑む。

その胸中を語ったロングインタビューを前中後編の3回に分けてお届けする。【取材・構成=太田尚樹】

〈松山弘平騎手インタビュー前編〉

-1週前追い切り(Cウッド6ハロン80秒7-11秒4)の感触は

1週前なので、しまいはある程度動かすような指示でした。11秒4でしっかり動けていた印象です。順調にきています。2週前はけっこう緩さを感じましたけど、グンと良くなりました。1週前で負荷を掛けられて、もう1段階上がってくるなという雰囲気があります。息遣いを見てもフーフー言っていたので、負荷を掛けられたなと。これで太め残りとかの心配はないと思います。

-距離については

前走に関しては3000メートルでも大丈夫だなという走りでした。心臓が強い馬だし、そう簡単にはばてないかなと思います。

だからもうあとはメンタルだったり、3000メートルに向けてというところなんですけれども、1戦使って気が乗ってるとか、そういったところもないですし、馬は落ち着いています。すごく度胸の据わった馬だなって思いました。すごくどっしりしていて、さすがG1を3勝している馬だなっていうのを感じさせるところでしたね。

-いろんな戦法で走っているが

馬ももちろん対応はしてくれているんですけど、どんな戦法も僕がやってることなので。つかまっていて逃げているとか、つかまっていて後ろからになっているというわけではなく、僕がそういう競馬をしています。その時の枠とか並びとかに応じて「こういう競馬がしたい」と乗って、その結果がこうなっているという感じですね。

たとえば皐月賞に関しては、馬場状態や枠の並びで、勝つためにはある程度「こういう競馬をしなければいけない」と僕は思っていましたので、ああいった競馬をしたんですけれども、それにやっぱり対応してくれました。逃げとか差しとかの自在性がある馬はけっこういると思うんですけど、馬場とかコースかに関しても自在性があるのはすごいことだと思いますね。どうしてもやっぱり得意不得意が出るので。

-神戸新聞杯の戦法については

中団から逃げ馬の後ろぐらいを想定していました。(ゲートが)1番でしたので、逃げというのは正直、考えてなかったです。勝たないといけないし、その中で次につなげなければいけなかったので、逃げという選択肢はなかったです。

-菊花賞のイメージは

難しいですね、僕の中では。やっぱり3000メートルというところで、コーナーも多いですし、最初の下りだったり、そういうところも含めて難しいなと思いますね。折り合いもそうですけど、馬の適性だったりも必要になってきますし、枠の並びだったり、スタートだったり、1つでも欠けてたら駄目だと思います。すべてうまくいかないと。全ジョッキーが京都の3000メートルで乗る経験が少ないというのはありますけど、そこはみんな同じなので。

-過去の菊花賞で印象的なのは

自分の中ですごく印象があるのがガイアフォース(22年に1番人気で8着)ですね。(勝った)セントライト記念みたいな競馬をしたかったんです。でも、できなかった。全然違う競馬になってしまって…。やっぱり18頭いて、自分がやりたい競馬っていうのはなかなかできるもんじゃないですし、やりたいけどできないというのが多いので。

今、思えることは、そういうのを経て、いろんなことに対応できるようにしていこうと。もちろんロブチェンに関しても「こういう競馬がしたい」という準備はしていきますけれど、できない可能性もゼロではないので。今では(自分の中で)そういうところも変わってはきてるかなと思うので、あの時とはまた気持ちも違いますし、だからこそ自信もありますね。