東京湾・内房富浦 シイラ、小さいけれど数は釣れる

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<釣りをしようよ プルルン体験隊>

夏終盤、何か忘れてませんか? そう、ルアーシイラをやっていなかった。2日、内房・富浦「共栄丸」を本部にして、シイラ1匹の全長(又長)で勝負を決する「第18回てっぱつドルフィンフェスティバル」が行われた。共栄丸、保田「村井丸」と勝山「宝生(ほうせい)丸」の計3隻44人が挑んだが、数は釣れたものの規定70センチに届かずに大会はノーカウント。それでも、参加者は笑顔…笑顔…笑顔…ニッコリ。なんでだぁ~?

今年の夏は本当に暑かった。魚ヘンに「暑」と書いてシイラと読ませる。当然、こんな猛暑ならシイラの当たり年なんじゃないかと思うのだが、意外にもおとなしかった。序盤となった6月下旬~7月初旬は100センチ超がポツリポツリと顔をみせていた。釣れるとデカい。130~140センチクラスが平気で掛かった。

ただ、絶対数が少なかった。相模湾でキハダマグロを主に狙う小田原「弘美丸」の湯川幸次船長は「確かに大きいシイラは目にしたけど、ウジャウジャいる感じではない。今年は少ない方かもしれない」と話していた。その懸念は東京湾口でも同じだった。

ところが、お盆過ぎの8月下旬から“潮目”が変わってきた。新群れなのか船が包囲されてしまうぐらいにシイラだらけになっていた。しかし、序盤に目視された巨大シイラが姿をみせなくなり、それこそ60センチ以下の「チイラ」(共栄丸常連の小さいシイラのニックネーム)しかヒットしなくなってしまった。

そして迎えた「てっぱつドルフィンフェスティバル」。台風の影響で7月26日開催だった予定を9月2日に延期した。21世紀になった2001年から産声をあげ、今年で18回の歴史を誇っている。参加者も延期日程をちゃんと覚えていてくれて、44人が集まった。

「てっぱつ」を企画&運営するルアーショップ「サウスエンド」(館山市)の遠藤修代表は「本当にうれしい。普通イベントなどで延期にするとガクンと参加者が落ちるけど、てっぱつは参加者が楽しみ方を熟知している。素晴らしい」と話す。

つまり、2日の釣況としてチイラしか釣れないことが分かっていても参加者は減らなかった。規定サイズは又長(尾の付け根から測定し、尾ビレは含まない)で70センチ以上。最も大きなシイラは「共栄丸」に乗り込んだ儘田(ままだ)輝彦さんで67センチだった。デカいシイラが見当たらなかった。

参加者に聞くと、ほぼ同じ答えが返ってくる。「魚をみんなで探すのがワクワクする」「釣れたら、他の人はじゃまにならないようにルアーをあげる」「同じ船に乗ったら面識のない人でも友達になれる」「釣りには珍しいチーム戦の雰囲気だから、他の釣り人から勇気をもらえる」などの声が渦巻く。

それと「てっぱつ」では優勝者が代々受け継がれてきている黒い「チャンピオンベルト」を1年間、手元で保管できる。ただ、預かるだけだ。それでも、このばかばかしさに「本気でベルトを奪いにいく」というルアーマンは後を絶たない。

台風21号の影響で天候は心配されたが、豪雨もなく、ウネリの規模も小さかった。途中キハダマグロのなぶらも目の前で見ることができた。小さいけれどシイラに包囲され、エメラルドグリーンの稲妻が海面を縦横無尽に走った。もう少しだけシイラ、楽しめそうだ。【寺沢卓】

▼船 ルアーシイラの乗合船は富浦「共栄丸」【電話】090・8801・3143。15日まではできそう。集合午前4時30分、出船同5時、氷付きで1万円。また、ルアー・フィッシングの仕立て船は共栄丸、保田「村井丸」、勝山「宝生丸」に要確認。

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  • 優勝者だけが1年間腰に巻けるチャンピオンベルト。70センチ未満の釣果だったので、対象者なくてっぱつ事務局預かりとなった
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