北海道・日高管内浦河町の荻伏沖で12日、ヤナギノマイを狙った。スケトウに阻まれながらも、産卵間近の抱卵魚を交え、まずまずの釣果となった。

午前6時、荻伏漁港から第5へいせい丸(吉田大治船長、【電話】090・2056・3131)に7人が乗船、40分ほど沖に向かった。天候は晴れ、風は弱く、波1メートル。胴突き仕掛けに針16~18号を6~8本。オモリは250号。水深110~120メートル。餌は赤イカを使用した。

朝は無風でべた凪だったため、潮が動かずに苦戦。後半から風が吹き始め潮が動いたものの、産卵を控えているとあって全般的に食いは渋かった。そんな中、底から5メートル前後に仕掛けを下ろして狙った。それより上の層ではスケトウが掛かり、うるさいほどだった。

ヤナギノマイは腹がパンパンに張っており、船上で暴れると放卵した。しかし、同じポイントで次のアタリを待っても、空振りだった。こうした現象は広範囲で見られ、何度も移動を繰り返して別の群れを捜した。途中でマダラの小型や大型が食い付き、竿(さお)先を大きくしならせた。こちらは時間をかけて巻き上げ、確実に取り込んだ。

仕掛けによって釣果に差があった。ヤナギノマイを追い食いさせて数を上げた仕掛けもあれば、スケトウの方が良く付くものもあった。沖上がりは正午で、1人当たりの釣果は28~38センチのヤナギノマイ15~30匹、44~60センチのスケトウ15~25匹、55~75センチのマダラ2~5匹。他にホッケや根ボッケ、アブラコなどが船中数匹交じった。

太平洋側は最近まで海水が濁っていたが、次第に消えて条件が好転する。加えて、ヤナギノマイは産卵を終えると荒食いの時期を迎える。吉田船長は「今後は数釣りが大いに期待できる」と見通していた。【リポーター・竹鼻雅己=65】