春の訪れの早さなのか、富士五湖ではブラックバスが動きだした。3月の釣り解禁から山梨・西湖「白根」では50センチ超のビッグサイズがキャッチされている。バス釣り若葉マークの「オカマリ」こと岡田万里奈(26)が挑戦した。4月6日からは西湖を皮切りにブラックバス選手権がスタート。

オカマリ、2年連続撃沈。どうも西湖とは相性がよくない。取材は今月23日。この日のコーチは「白根」常連で「爆裂店長」のニックネームの田辺英彦さん(52=相模原市)だ。同1日のバス解禁以降、3週連続で訪れ、17日には50センチを釣り上げていた。

田辺さんは「プランは3種に絞りました」と話す。(1)ビッグベイトで表層を超スローに。水温上昇とともに先週20日に解禁されたヒメマスが羽化するユスリカを狙って湖面ではねる。そのヒメマスをイメージする(2)群れから離れて弱ったワカサギをフローティングミノーで。ふけたラインが伸びたらアタリのサイン(3)湖の宙層を泳ぐワカサギを演出してシャッドをゆっくりと。

開始直後は晴れ間も見えたが、次第に西湖上空は厚い雲に覆われた。「まったく水温が上がらない。バスも縮こまってしまう」と田辺さんはポツリ。オカマリは「これまでビッグベイトみたいな大きなルアーは見たことがあっても投げたことがない。昨年は釣れなかったけど今年はいけそう」と相変わらず前向きだ。

ユスリカが湖面際で跳んで、ヒメマスがバシャバシャはねたのは午前9時まで。11時30分ごろから雨→みぞれ→最後にひょう。午後1時まで粘ったが、痛いほどの氷の塊が降ってきたため、釣りは断念。バスはいるのになぁ~。

田辺さんは「申し訳ない。太陽が出てくれれば、何かが起こったかも。西湖のバスは姿はみせるけど簡単に釣れないツンデレだから…オカマリさん、頑張ったね」とねぎらった。オカマリは「そっか、ツンデレなのか。50センチぐらいの大きいバスは確認できました。釣れなかったけど。次ですね、次」。西湖の春はすぐそこまで来ている。ブラックバス選手権は4月6日に開幕する。【寺沢卓】

▼西湖「白根」【電話】0555・82・2012、渡辺安司店主の携帯090・4917・4480。ボートレンタル1日は1人乗り2500円、2人乗りは3500円。遊漁券は釣る魚によって違って「ブラックバス&ヘラブナ」は一般600円、女性&中学生は300円、小学生無料、「ヒメマス&ワカサギ&サクラマス」は各1500円と750円。漁期はバスは3月1日から、ヘラは4月1日からともに12月31日まで。ヒメマス(30匹制限)とワカサギとサクラマスは春が3月20日~5月31日、秋は10月1日~12月31日。住所は山梨県富士河口湖町西湖623の2。