茨城・大洗沖 アニキ初挑戦でショウサイフグ14匹

<哀川翔 魂のアタリ!!!!!!!>

 どんな釣りでも初挑戦は新鮮な気持ちになれて、面白い。釣りを人生にたとえる「アニキ」こと俳優哀川翔(55)が、今が旬の茨城・大洗沖のショウサイフグ釣りに初めてトライした。エサのアオヤギは「誘い」で2本の3本イカリバリで狙いを定めて刺す。コツは「動かずに動かす誘い」と、謎解きみたいだ。アニキ、釣れるか!

 茨城の海はおおらかで心が洗われる。だから、大洗という名前なのかもしれないな。この漁場は、ウワサには聞いていた。魚が豊富で、いつも魚市場は浅場のカレイから深場のアンコウまでたくさんの魚でにぎわうそうだ。そんな話をしているだけで、燃えてくるねぇ~♪

 今回は、人生初のショウサイフグのカットウ釣りだ。6月26日に取材をした。梅雨の谷間の快晴。気持ちよく釣りができた。乗った「きよ丸」と、同乗した常連さんには感謝したい。

 何しろ、面白くて風変わりな釣法だ。仕掛けはカットウと呼ばれる不思議な構造になる。

 中通しオモリ(30号)のすぐ下にシングルフックが付いていて、エサのアオヤギを引っ掛ける。フグはキモが好物なので、水管→キモ→ベロの順番でハリに刺していく。それを3~4個。ハリにギチギチだ。

 そして、そのアオヤギの下に長さの違うハリス2本が伸びていて、それぞれに3本イカリのハリがぶら下がる。この3本イカリでグサリと刺すのだ。つまり、エサのハリはオトリで、寄ってきたフグを下から仕留める。フグに対して奇襲攻撃を仕掛ける。面白いじゃねーか。

 いやいや、カットウ釣りは繊細だな。最初にシャクって誘ってみたんだが、どうも違う。水深は14~23メートル。浅い。つまり、ヘタに誘いを入れてしまうと、かなりダイレクトに仕掛けに伝わってしまう。シャクりすぎてしまうと、フグを散らしてしまうか?

 大きなシャクりは逆効果…そう想定して、底を取って、ちょっと仕掛けを浮かしたら、サオを持つ手首を固定して待つ。ギュン! 小刻みに合わせてガツン! 確かな手応えを感じてリールを巻いた。本命のショウサイフグだ。フフフ、もう分かったぜ。

 ところが、午前7時15分に順調に9匹目を釣り上げてから1時間15分、何も反応なし。ダミ声の飛田和弘船長は「ありゃりゃ、潮止まりだなぁ。ちょっと、我慢していてねぇ。魚はいるからねぇ~」と船内スピーカーで元気づけてくれた。こういうひと言が、うれしいじゃねーか。

 今回は、若いころのオレに似ている庭師のタケ、大相撲の尾上部屋関東後援会代表のユウイチ、ここのところ、いろいろな釣りに目覚めたフライ・フィッシャーのセンセイ、そして番組プロデューサーの佐藤さんでメンバーを組んだ。

 タケは船酔いをしてしまったが、大きなフグをちゃんと仕留めている。ユウイチは合わせがうまい。フグのアタリを感じてからちょっとだけ動きを止めて、フグにブスリ…21匹、いい仕事をしたな。佐藤さんは、船中1発目をキャッチした。センセイは、サオ先をにらんだまま集中して14匹。

 オレはセンセイと同じ14匹だった。カットウは、こちらから激しく動いちゃダメだ。船の自然な揺れで誘う。仕掛けが着底して、ちょっとだけ底から浮かす。その高さは10センチ前後。底付近を回遊するフグが寄ってきやすいタナ(魚の泳層)に合わせてあげる。

 これは武道にも似ているな。いわゆる「後の先(ごのせん)」。相手のわずかな動きを見てから打ち返す。カウンター殺法だな。現在、放送中のNHK大河ドラマ「真田丸」に後藤又兵衛(基次)役で出演するんだ。又兵衛はヤリ名人だった。今回のカットウ釣りは、又兵衛の殺陣にも役立ちそうだ。これはいい経験をさせてもらった。

 ▼大洗「きよ丸」【電話】029・266・2779。ショウサイフグのカットウ釣りは、午前5時出船。エサと氷、下船後のさばきサービス付きで1万円。鹿島「第三幸栄丸」オリジナルの丸い中通しオモリ(30号)の仕掛けが使いやすい。