和歌山・紀伊水道 寒サバ180匹怒涛の入れ掛かり

日置夫妻が釣ったサバとイワシ

<乗合船FISHING>

 脂の乗った寒サバを狙って和歌山・湯浅の「なぎ丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の乗合船で1日、紀伊水道のラングイへ出た。午前8時すぎからサビキ仕掛けで開始。前半はイワシの大群に悩まされたが、同11時前から入れ掛かりモードに突入。大半がクーラー満タン釣果で午後0時半に終了。サオ頭は和歌山市の日置義信さん・純さん夫妻で35~45センチのサバを2人で180匹、25~30センチのイワシも90匹。記者はサバ25匹にイワシが60匹だった。終盤へ向けラストスパートだ。

 前半はイワシの大群に苦戦も、後半はガンガンとサオ先をたたく怒濤(どとう)の入れ掛かりで丸々太った寒サバが船上に舞った。

 午前7時前、紀伊水道のラングイに入った。海はなぎで絶好の釣り日和。1時間ほど群れを探し、西本船頭が魚群をとらえた。記者は右舷へ先でコマセカゴにアミエビを詰めたサビキ仕掛けをセット。「水深50メートルから始めて」との指示で一斉に開始した。すぐにサオ先にブルブルと食い上げるような反応。仕掛けを引き上げると28センチ前後のイワシが4連掛け。まずはお土産用に40匹ほどキープするが、本命のサバはポツリポツリと釣れるだけで、同10時前にポイントを移動した。

 同11時ごろ、次の群れを発見。船頭の「40~50メートルに反応があるよ」との掛け声で再開。こちらも初めはイワシが多かったが30分ほどでサバの活性が上がりだした。するとサオにゴンゴンと今までにない手応え。40センチ級交じりの4連掛け。これには思わず笑みがもれる。周りも入れ掛かり。

 群を抜いていたのは反対側へ先の日置義信さん・純さん夫妻だ。夫の義信さんは「寒サバ釣りはスピード勝負。手返しよく釣るために2メートル以内の青物用の短ザオを使っている」とイワシ交じりで本命の2~5連を連発。「近所で寒サバは人気があるのでクーラー満タンを目標にしています」と妻の純さんと交互にサオを曲げて、あっという間に2つのクーラーを満タンに。

 左トモの本谷義美さん(枚方市)はイワシ対策に「針にピンクの毛糸(約2センチ)やワームをつけるとイワシは食ってこないんだよ」と本命を次々ゲット。その後も、サバが掛かり続け午後0時半に納竿。大半の人がクーラー満タン釣果に大満足して帰路に就いた。

 ◆寒サバ釣りのコツ 仕掛けのトラブルを避けるためにアタリが来れば追い食いを待たずにすぐに引き上げる。それでも仕掛けがからめば、どんどん新しいものに交換し、まきエをきらさずに釣り続けると好釣果につながる。【中村和嗣】

 【今後の見通し】今年は食いムラが激しい寒サバだが、群れにあたれば35~45センチの数釣りが3月末まで楽しめそうだ。イワシも25~30センチとサイズが良く、刺し身や煮つけ、天ぷらで食べると絶品だ。

 【問い合わせ】なぎ丸【電話】0737・62・3890。寒サバの乗合船料金は1万2000円(仕掛け2個、エサ、氷付き)。無料仮眠所あり。出船は午前5時ごろ。ほかにも、日高町阿尾に「共栄丸」【電話】0738・64・2318、御坊に「千代丸」【電話】0738・23・1621がある。

 【交通】電車はJR紀勢本線の湯浅駅下車。海岸方向へ徒歩約15分。車は阪和自動車道有田ICを出て国道42号に入り湯浅の交差点を右折。約3分で湯浅港。