静岡・西伊豆でクロムツ 意外と簡単でうめぇよ

さっそく本命だ。クロムツ、きれいだねぇ

<哀川翔 魂のアタリ!!!!!!!>

 クロムツ…いい響きだ。なんだと、この高級魚が釣れるんだって? 釣り師を公言する「アニキ」こと俳優哀川翔(56)が22日、静岡・西伊豆の久料「魚磯丸」で夜釣りのクロムツ釣りを調査した。これまで、キンメダイや根魚五目などでは顔をみせていたクロムツをメインで狙う試し釣りに臨んだ。意外に簡単に釣れることが分かり、アニキは「これは手軽だし、人気がでそうだな」と合格点を出した。

 こんなに結果がすぐ出た釣りも珍しいね。いつもだったら、苦労しながらも大物を釣り上げたり、最終的には数釣りもできるんだけど、開始すぐに本命のクロムツをキャッチできた。これは素晴らしい。底を取ったら1~5メートル浮かすだけ。これなら初心者でも女性でも子どもでも、誰でもできちゃう。これから間違いなくオススメの釣りだな。

 このあたりじゃ、夜の釣りをするとクロムツはゲストで釣れちゃうらしい。刺し身にしても、煮付けにしても、焼いてもいい。

 今回、お世話になった「魚磯丸」では、そんな料理にぴったりの「特製 沖漬けのたれ」を3年かけて開発したんだと。このクロムツの漬け(刺し身をたれで浸したもの)なんかはたまらんらしい。地元長岡温泉の有名旅館の大多和料理長と魚磯丸が「イカの沖漬けの最強ダレをつくる」というコンセプトで3年かけて試行錯誤して完成したという。そりゃ、うめぇよ。

 出船前にそのたれ(商品名「お酒とごはんがおいしいくん」)を使った料理をふるまってくれた。おお、クロムツ釣りのイメージが湧いて、燃えてきたぜ!

 午後6時前に出船したんだが、やはり夏だな。まだまだ明るい。沖に視線を移すと、富士山の稜線(りょうせん)が美しい。しかも秒単位で空の色が変化していく。マジックアワー。自然界の壮大な映画だな。この景色を目に焼き付けられただけで、西伊豆に来た意味が持てそうだ。たばこの紫煙をくゆらせる。気持ちいい。

 さて、そして文章冒頭の釣りだ。同行したエージが「なんかきた。底でゴ、ゴンってきた。デカいッスよ」と興奮している。上がってきたのはデカいアジ。久保田清船長は「夜釣りをしてるとこのサイズがバンバンはいる。いいオマケだら?」と西伊豆の方言で教えてくれた。このほかにカサゴやサバもデカい。結果、五目釣りになるから楽しいねぇ。

 クロムツは大瀬岬の周辺の水深80~50メートルの比較的浅瀬で釣れる。夜になると超深場からエサを食いに浮上してくるようだ。サバの切り身をハリに掛ける。すぐにバクリとくる。取材のタコボウズ記者は「5本バリ全部に掛ける」とか言ってアタリが出てからしばらく放置していたが、クロムツの元気が良すぎて、ハリスごと切られた。アタリがあったら、取り込むのが確実だな。

 今回は調査だったので2時間ほどの釣行。でも、満足できた。今後、秋までこの釣りはしていくという。都会では体験できない夕景の富士山も見られる。夜釣りなので紫外線も気にならない。クロムツで釣りを始めるのも悪くない。みなさん、この釣り、オススメします。

 ▼船 久料「魚磯丸」【電話】055・942・3230。クロムツ釣りの乗り合いは午後6時集合。エサ、氷付きで1万500円。魚磯丸の開発した万能だれ「お酒とごはんがおいしいくん」は1リットルが1600円、1・5リットルは1950円。