和歌山・御坊沖 リズムに乗りアカイカ81匹ゲット

竿頭の北井さんが釣ったアカイカ

<乗合船FISHING>

 和歌山沖にアカイカの群れがやってきた。今年は豊漁のようで、入れ掛かりを楽しもうと先日、御坊・美浜町の乗合船「福丸観光漁業」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で御坊関電沖へ半夜釣りに出た。午後8時ごろから集魚灯に集まったアカイカが乱舞。浮きスッテ、イカメタルともに乗りが良好で午前0時までに10~23センチを40~81匹ゲット。グンと竿に乗るアタリ、連掛けの重量感を存分に楽しんだ。

 「アカイカ釣りはなによりも、リズムが大事」(福田潔船長)。その言葉どおり、右舷の北井孝二さん(大阪狭山市)が、電動リールのスローな巻き上げと、リズムの良い浮きスッテの回収、投入で次々にアカイカをゲット。「なんぼでも釣れますわ」とにんまり。

 釣り場は御坊・関電沖で水深100メートル前後。日暮れとともに集魚灯が点灯され、シーアンカーの流し釣りでアカイカの群れをとらえた。海面下にはイワシが黒々と集まり、それを追うイカの群れが水深25メートルから上層に乱舞。午後8時ごろからゴールデンタイムを迎えると左舷の浜政信雄さん(貝塚市)が北井さんと競うようにアカイカをゲット。浮きスッテの胴突き仕掛けを少し引き上げては、5秒ほど止めることをテンポ良く繰り返し、1投1~2匹で釣っていく。これまた、リズミカルな手さばきだ。

 また、篠原始さん(大阪市)はイカが浮いてきたら「手返しの良いイカメタルの出番です」と、カーブフォール&止めでソフトな誘いをかけ、イカパンチのアタリを的確にとっていく。

 ほかの人も、次々に竿を曲げ、時にはイカにスミや海水を噴き掛けられ、大あわて。そんな姿に福田船長が「スミを恐れずに取り込まないとダメ。服や顔が真っ黒になるのはイカ釣りの勲章やで」とげきを飛ばす。

 左舷中央では、森本耕司さん(大阪市)が釣ったばかりのイカを沖漬けにする姿もみられた。「3倍濃縮のめんつゆで漬けると美味しいよ」とにっこり。刺し身に丸焼きにと、ビールのあてにはかかせない一品だ。

 記者も、イカメタルの落とし込みでコンスタントにアカイカをゲット。真夜中の午前0時までイカアタリを夢中で追いかけた。竿頭は北井さんで10~23センチを81匹。最後までイカのアタリが途切れることなく続いたことから、アカイカの群れは、かなり大きいなと実感。これからの最盛期に期待が膨らむ釣行だった。【近江康輔】

 【問い合わせ】福丸観光漁業【電話】0738・23・1091。アカイカの乗合船料金は1万1000円、女性・中学生1000円引き、小学生以下半額。(氷付き)。出船は午後5時半。納竿は午前0時。

 【交通】大阪から阪和自動車道を利用し、御坊ICを出て右折。野口新橋を渡って野口新橋西詰を左折。日高川沿いに河口へ向かって2キロほど走り、天田橋北詰を右折。国道42号に入り、名屋町3丁目北を左折。県道186号に沿って進み日高港の乗船場へ。

 【今後の見通し】例年よりもアカイカの群れが大きいようで、安定して釣れている。多い人で60~80匹、少ない人でも30匹ほど。8月には3ケタ釣果も期待大。9月に入ると数は減るが、型が良くなり、胴長30~35センチが乗る。