芦ノ湖のワカサギ始まる 今なら寒さ耐える必要なし

やったぜ! プルルンときて、一拍おいて待つと、ほ~ら5匹掛かってきた

<釣りをしようよ プルルン体験隊>

 なんだ、目の前だったのか! 湯けむりの立つ神奈川・箱根町の芦ノ湖でワカサギが動き始めてきた。氷上で回遊を待つ「真冬の釣り」の代表格みたいだけど、芦ノ湖の夏ワカサギは“カラバリ釣り”が主流なのだ。小さいハリに虫エサをさせなかったり、寒さにブルブル耐えたり、ましてや厚い氷に穴をあけなくてもいい。晩夏にぜひ、芦ノ湖のワカサギ、行ってみようか!

 この釣り面の外堀を埋める「釣り速報」はお宝がぎっしり詰まっているんです。東北から関東・静岡地区の釣りで何が起こっているのか、このページの情報を毎日全部読んだら、ちょっとした釣り博士になれますよ。

 そして、芦ノ湖で“事件”が発生しました。

 ワカサギが釣れてる。

 「釣り速報」担当者に芦ノ湖「うえ乃」から「まだ、個体は小さいけど群れが動いている。狙えるよ、カラバリでさ」。素晴らしい。とうとうカラバリ釣りが始動した。

 これは立派な事件じゃないか。

 「ワカサギ、って今の季節なの?」などという声が聞こえて来そうだが、この夏の記憶が残る気候が、芦ノ湖ではぴったりくるのだ。今年は遅いくらいで、芦ノ湖のワカサギファンは首を長くして待っていた。

 「釣り速報」に寄せられた情報から取材は2日に決行した。

 この日は朝から雨。早朝のテレビから流れる天気予報をチラ見すると「今日の伊豆方面は午後から回復して、青空が広がるでしょう」。じゃ、ゆっくり行こう。別の仕事を仕上げてから都内にはまだ冷たい雨が残っていたけど、芦ノ湖へ出発した。

 タコボウズ記者が「うえ乃」に着いたのはちょうど午前11時。澄み渡る青空。雨は完全に上がっていた。空気はややひんやり。寒くはない。気持ちいい。これは、もしかしてワカサギ日和なんじゃないのか?

 最近、湖川限定の2級船舶操縦免許を取得したので、エンジン船で湖のはじっこまで行けてしまう。

 ただ、湖尻地区の「うえ乃」から元箱根まで南下はせず、釣れている評判の高い箱根園から様子をみることにした。

 魚探(魚群探知機)に赤くモヤ~っ、とした煙幕が掛かる。出たと思ったらすぐに消えてしまう。群れの動きは早い。エンジン船でも追いきれない。10匹を釣ったところで、ワカサギとの鬼ごっこにヘトヘトになってしまい、移動。湖尻地区に戻る途中に、九頭竜神社-陸上からは動線のない湖水に赤い鳥居の浮かぶ神社-の周辺も探ったが、箱根園と同じ反応で水深6~8メートルに赤いモヤ~がでた。

 ワカサギで遊ぶつもりだったが、完全にワカサギに遊ばれてしまった。日没まで残り1時間ちょい。うえ乃の桟橋から約50メートル離れた水深10~12メートル。サシやアカムシなどのエサをつけずに7本バリ仕掛けをオモリ5号をつけてポチャン。

 しばらくするとプルルン。すぐに釣れた。もう1本サオを出して、羽根を広げたトンボのような状態にすると、右側のサオがツンツン。ワカサギを取り込んでいると、左側がツンツン。順番にワカサギが当たる状態で最終的には200匹ぐらい釣れた。

 あ~、最初からここでやっていれば…手返しも楽で、手こぎボートでも十分楽しめて、ワカサギもそこそこ釣れる。温泉入浴をオマケにして箱根・芦ノ湖に行ってみましょうか。【寺沢卓】

 ▼問い合わせ 芦ノ湖湖尻「うえ乃」【電話】0460・84・8471。季節によって出船&帰着時間が違うので要確認。車のナビで打ち込む住所は「箱根町元箱根162」。ローボート3500円~、エンジン船9000円~。入漁料は1300円(中学生以下無料)。