内房・金谷 本命メジナに50cm超クロダイも来た

メジナはこれから少しずつサイズアップしそうだ

 春のクロダイ釣りで知られる内房・金谷「岡澤釣具店」が、秋の渡船を再開させた。ここ数年、春の渡船だけの営業だったが、今年から秋渡船にも力を入れることを決意した。9月からの再開を予定していたが、台風や強風の影響もあって、11月からのスタートとなった。日刊釣りペン・クラブの鵜沢政則さん、飯村建治さんに平島に渡ってもらった。

 この時期に金谷の磯に乗るのは10年ぶりになる。本命はメジナ、それも型が良いし、大きいクロダイが交じるというので期待して行った。

 この日は平日。渡船する人が少なかったため、ポイントの選択は自由にできた。板戸周辺か南側か、どこに上がるか迷ったが、みんなで南側の平島に渡ることにした。ワイワイ楽しもうというわけである。

 午前6時出船、朝から引き潮で同10時ころ干潮を迎えて、その後、上げ潮になるということで、最初はまず一番好きな南側になる保田の二子(ふたご)向いに入った。

 海はベタナギ。早々にコマセをまいて仕掛けを沖め狙いで投げた。この日は北東の風が強かった。さらに潮の動きが遅くて活性が上がっていないのか、3~5ヒロ(約4・5~7・5メートル)を攻めたものの、なかなかアタリが出ない。開幕したばかりで、コマセが入っていないので魚が寄らないようだ。エサ取りも少ないが、本命のアタリも来るような予兆すら感じなかった。

 コマセが効果を発揮したのか、小メジナやアイゴがヒットしてきた。その後、手前の根際を攻め、この日初めてクロダイ35センチをゲットした。潮が最干潮で止まってしまったからか、また反応が消滅。そこで思い切って休憩して遅い朝飯。この後の上げ潮に期待することにした。

 休みながら何の気なしに目の前の船着き場を眺めていたら、潮が動いている感じがした。方向転換してポイントを船着き場に。ウキ下2ヒロ(約3メートル)で再トライ。これが功を奏して35センチ超のメジナ、続いてこの日最大の50・5センチのクロダイを仕留めた。

 その後も35センチ超のメジナがポツポツではあるが、ヒットした。クロダイが出る時は怖がってあまりメジナが当たってこないが、ここ金谷ではクロダイとメジナが共生しているのか、はたまた水深が浅いのでメジナの逃げ場があるからなのか、交互に食ってくることがよくある。

 ここをホームグラウンドにしている飯村くん、ここでのメインポイントとなる陸向かいの砂地を攻めて、これまで小メジナしかヒットしなかったが、この潮の動き始めのタイミングでウキ下3ヒロ(約4・5メートル)強で40センチ強のクロダイを釣り上げ、ようやく笑顔になった。だが、先ほどの僕の大型クロダイを見ているので「小さい!」とポツリ。何か物足りない顔をしている。その後、同サイズのクロダイ2匹目をヒットさせてようやく飯村くんの顔も緩んだ。

 その後もエサ取りがほとんどいない状態なので期待は大きくなって、同行の友人と3人でこのポイントを2時間ほど攻めた。でも、潮が動かずに時間終了。この終わり間近に潮がきき始めたから、この後がここのメインタイムだったと思われる。後ろ髪を引かれる思いで、この日はサオをおさめた。

 ▼渡船 金谷「岡澤釣具店」【電話】0439・69・2232。渡船時間は電話で要確認。