和歌山・和深沖 キロ超のレッドアオリイカ連発

島田さんが仕留めた1・3キロのアカイカ型アオリイカ

 釣り番組「フィッシングライフ」のロケでLUXXE STAFF・永田広也さんと共に昨年末、和歌山・和深沖へ出て、ティップラン釣法でレッドモンスター(大型のアカイカ型アオリイカ)を狙ってきました。黒潮が離岸傾向なのか水温が低く、シロイカ型が大半でしたが2人でキロ超のレッドを仕留めるなど、300~1300グラムを16匹キャッチ。深場から引き上げるやりとりは最高で、アオリが何度も抵抗するファイトがとても楽しかった。

 アカイカ型アオリイカは関西で一般的なシロイカ型よりも、引きがパワフルで、大きいものはレッドモンスターと呼ばれ、3~5キロにも成長します。昨年1月には2・6キロを仕留めることができたのでその時の感覚と感動を思い出して出船前からドキドキ。記録更新できたらいいな! そんな夢を抱いていざ和深沖へ。

 ポイントの水深は25~40メートル。狙うエリアはかけ上がりやかけ下がりで、船を流しながら釣っていきます。最初に竿を曲げたのはゲストの永田さん。いきなり700グラムのシロイカ型アオリイカをゲット。その後も1時間ほどで同サイズを立て続けに4匹もキャッチ。

 一方、私には全くアタリなし。こんなときは、釣れている人のアクションをまねするのがルアーフィッシングの鉄則。永田さんのアクションはエギが着底したら10~15回シャクってピタッと止め、ラインにテンションをかけて5~7秒アタリを待つというもの。「ピタッと止めた直後がチャンスですよ」と永田さん。

 レクチャー通りにやってみると、数投後に竿先がピクッと反応する待望のアタリをキャッチ。ギュギューンと何度もロッドを絞り込むアオリの引きがとっても楽しい。深場からゆっくりやりとりを楽しみながら浮かせたのは、500グラムのシロイカ型アオリでした。

 これでアタリをとる感覚を思いだすと2人で連発モードに突入。ダブルヒットあり、1キロアップも出るなど、船中は大盛り上がり。しかし狙っているアカイカ型が姿を現さない。アカとシロを釣り分けるのは難しいが「アカのほうが遊泳力があるから、上のほうまでエギを追ってくるんじゃないかな…」と永田さん。

 それならとシャクりの回数を多くしてみるとこれが見事に的中。数投で竿先がふわっと跳ね上がるアタリをキャッチ。合わせると引きが少し強い感じ。船長のタモに収まったイカは身が若干赤くて「これはアカやな!」と船長の声が弾む。

 この日初のアカイカ型は1・3キロ。狙いのレッドモンスターには及ばなかったが、思わずヤッターと声が出ました。続けて永田さんにも同型がヒットし、結局300~1300グラムを2人で16匹釣りあげて納竿。記録を更新することはできなかったけど、数には満足。深場から引き上げるアオリとのやりとりを存分に楽しむことができました。【日刊FPC・島田細香】

 ◆アカイカ型アオリイカ 一般的なシロイカ型に比べ、赤色素の色が強く、大型化するのが特徴。日正丸の最大記録は赤坂船長が仕留めた5・3キロ。南紀では昔から漁師が釣っているイカで、近年、専門の遊漁船が出船するようになり、ルアーマンの好ターゲットになっている。

 ◆ティップラン釣法 船が流されるのを利用する釣り方。エギを底まで落とし、数回しゃくり上げた後、アクションを止め、船が流れる速さにまかせてエギを水平移動させてアオリを誘う。穂先の軟らかい竿と50グラム前後の重いエギを使う。

 【今後の見通し】日ムラもあるが、小、中型のシロイカ型アオリイカはコンスタントに釣れ続くと思われる。高めの水温を好むアカイカ型は黒潮次第。黒潮が接岸すれば、深場から浅場への回遊が期待できる。

 【問い合わせ】日正丸【電話】090・3035・1699。乗合船料金は1万円、仕立て船料金は5万円(5人まで)。出船は夜明け前、納竿は午後1時。

 【交通】阪和自動車道、紀勢自動車道を経由し、すさみ南ICを出て国道42号を南下。安指漁港へ。