兵庫・猪名川 寒ベラ堪能 32~38センチ36匹

ヒットパターンをつかんで仕留めた38センチの寒ベラ

 厳寒期で食いが極端に渋いヘラブナを攻略しようと1月21日、兵庫・猪名川町にある「天神釣り池」に釣りクラブ「MFCシャイン」の例会で訪れた。早朝から1号桟橋に入り、18尺の段差の底釣りで挑戦。午後からは針の大きさと合わせのタイミングが決まり、午後4時までに32~38センチを36匹釣り上げた。例会でも、16・8キロで優勝。寒ベラ特有のアタリの繊細さや、1匹1匹の価値を感じる釣行だった。

 寒ベラのヒットパターンを追求しようと午前7時すぎ、1号桟橋の通路側から2席目に釣り座を構えた。竿はギリギリ底がとれる18尺。釣り方は段差の底釣り。低活性なヘラには有効な釣り方だ。気温は氷点下。

 誰一人竿を曲げない中、黙々と餌を打ち返すと10投目、バラケが抜けてすぐにチクッ。鋭いアタリが出た。合わせると穂先が水面に突き刺さる。浮かせたのは35センチの良型だった。

 真冬の1匹目に喜びが込み上がるが、その後はなかなかさわりがでない。反応が弱ければバラケを持たせ、反応があればタナで塊のまま落とし、正午までになんとか32~35センチを5匹。

 そんな厳しい状況の中、午後0時半に例会がスタート。ヘラの動きが弱いので下バリを3号から2号に交換。すると明らかにウキの動きが良くなり、毎投何かしらの反応がでてペースアップ。徐々にアタリも増え、開始2時間で同型を17匹、9・8キロでフラシ交換。

 その後もバラケが抜けるとすぐにフワフワッとサワリがでる好気配。バラケが抜けてすぐのサワリに連動してアタリにつながる感じで釣れだす。それならとバラケが抜けて少し待ち、サワリが無ければ打ち返す。

 このルーティンを繰り返すと狙ったタイミングで釣れ続き、小さなアタリにも手が出る。そして何より釣れるリズムが良くなった。針やバラケの圧加減、合わせのタイミング、基本的な事だが、これらがどれほど大事か改めて再確認した。

 2フラシ目は14匹(32~38センチを7キロ)。ヒットパターンをつかむと安定して釣れ続き、最後は4連発でフィニッシュ。厳しい時期だけに戦略が決まった時の喜びはたまらない。真冬のヘラ釣りが一番面白いという名手が多いのもうなずける。【日刊FPC・土屋直人】

 ◆餌 ▽バラケ=「粒戦」50「粒戦細粒」50「とろスイミー」50に水180を加え、数分放置し「GTS」200「セットアップ」100を加え、40回ほどかきまぜ、10分ほど放置したものを手水を打って使用した。▽クワセ=「力玉ハード2」「力玉大粒」。数字の単位はcc。

 【今後の見通し】水温が低いのでしばらくは段差の底釣りや両グルテンの底釣りがお勧め。釣り場が混雑していなければ、15~18尺のチョウチンセットでも釣れそう。3月に入れば、短竿のチョウチンセットや浅ダナセットで食いだす。

 【問い合わせ】天神釣り池【電話】072・799・5449。釣り料金は大人が平日1500円、同半日(午後から)1000円、土、日、祝日2000円、同半日(同)1000円。女性1000円、小学生以下500円。営業は午前6時半から午後4時(季節により変動)。

 【交通】大阪から国道176号を西へ。猪名川大橋を渡って右折。県道13号に入り、阪急電鉄宝塚線の川西能勢口の高架をくぐり同12号を北上して清和台方面へ。阪急バスの清和台営業所の交差点を左折。突き当たりに天神池がある。