内房・金谷 哀川翔、舞台メンバーらとアジ釣りへ

哀川翔「舞台監督・加賀美賢治」船中1匹目。さすが金谷、いいアジだ

 「アニキ」こと俳優哀川翔(56)が愛してやまないのが、アジ釣り。すべての釣りの基本が詰め込まれていて、さらに味も最高だ。昨年から続く全国ツアーで、アニキ主演のミュージカル「Heads Up!」メンバーを引き連れて、黄金アジの聖地、内房・金谷(千葉)に来た。キラキラ輝く魚体に、みんなは大喜びだった。

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 金谷はその名の通り、江戸時代から栄えた港町だ。早朝からトップギアの勢いで軽妙なトークを操る岡澤裕治船長から聞いた話では、金谷港をにらむ鋸山(のこぎりやま)から切り出した石が、江戸城-今の皇居だな-のお堀に使われた、ということだ。経済的に房州でもっとも潤ったエリアなんだそうだ。そりゃ、縁起がいい。

 しかも、ここのアジがとてもうまい。

 岡澤船長 何と言っても、鋸山から流れ出る2本の川。そこから山の栄養が海に注ぎこまれて、根になっている岩礁帯に染み込む、染み込む。質のいいプランクトンが発生するんですね。金谷で釣れたから黄金アジというだけではなく、素晴らしいプランクトンをほおばっている黄金アジは、朝日にかざすと本当にゴールドに光り輝くんですよ。

 いつもより、磨きのかかっている説明だ。今回は「Heads Up!」のメンバーも連れてきた。さあ、いくぜ!

 同じ舞台で何カ月も一緒にいると、妙な連帯感が生まれてくる。特に今回は、2015年に横浜で1万人を動員した「Heads Up!」を細部にわたって、台本を書き直して、人間模様がさらに深く浮かび上がってくる。主演だから言うわけじゃないが、これはかなり面白い。

 有名な“あのミュージカル”が1000回公演を終わらせたんだが、主演の老優が「あともう1回やりたいところがある」と言い出したことから、舞台裏がてんやわんやになる、というストーリーだ。

 オレは舞台監督、そして相葉裕樹がオレのサブとなる舞台監督、陰山泰は照明、オカマリ(岡田万里奈)の振り付け指導もする新良エツ子は小道具、アイドルユニット「アイドリング!!!」に在籍していた外岡えりかは衣装助手、いろんな役をこなしている森内翔大。みんなひそかに釣りをしたかったらしい。

 それと個人的な付き合いで、ずっと釣りに誘っていた元格闘家の武田幸三。それと以前も一緒になったプロレスラーNori、今回初めて会う講談師神田山緑。にぎやかだね、アジ釣りはこうでなきゃ。

 アジ釣りは楽しめばいい。外岡なんざ、今まで釣りをしたのがワカサギぐらいだったんだが、実はあんまり釣れなくて、寒さでブルブル震えていたらしい。

 外岡 アジ釣り楽しい。11匹も釣ってしまいました。手元にブルブルくる感触がたまらない。釣り、本当にのめりこみそう!

 ほかのメンバーも新良以外は船釣りは初体験みたいで「うおー、海の風、気持ちいいー」「鳥だ、カモメだ、トンビもいるぞ」「富士山がすげーきれいだ」と、もう遠足状態。楽しんでくれて何よりだ。

 武田もいかつい顔をしてるが、サオを握っていると少年のようだ。仕掛けのほつれと格闘していたNoriもちゃんと釣れてよかったな。山緑とは隣同士で話したが、いい男だ。3月18日に真打ちに昇進するということだ、めでたい。

 まあ、まとまった人数で楽しむなら金谷のアジ釣りはオススメだ。オレもクロダイも釣れて楽しめた。また、来るぜ、金谷!

 ▼船 金谷「光進丸」【電話】0439・67・2232。黄金アジの乗合船は午前7時出船、エサ、コマセ、氷付きで8500円、小学生は4500円。土日は午後便も運航していて6000円。

 ▼ミュージカル「Heads Up!/ヘッズ・アップ!」公演予定 今月15日(木)、16日(金)愛知・刈谷市「総合文化センター・アイリス」、3月2日(金)~12日(月)東京・赤坂「TBS赤坂ACTシアター」