伊豆半島磯メジナダービー、47・8センチ出た

2月10日 岡本広行さん 47.8センチ

 伊豆半島磯メジナダービー、3月31日まで延長します。ようやくメジナが動いてきたんです。昨年11月から西伊豆・雲見「佐市丸」からスタートして、同12月に南伊豆の石廊崎「橋本屋」と大瀬「倉の下」で遅れて口火を切りました。ところが、昨年のうちは高潮温の影響で、釣れたのはイサキだけ。今年になっても異常寒波の来襲で、魚はいつまでも落ち着きません。そこで、会期を延長して、参加者がワクワクするダービーになるようにしました。

 緊急事態だ。

 伊豆半島で開催している「伊豆半島磯メジナダービー」は、3月31日までの会期延長を決めた。

 今季は、メジナが例年早い時期から活性化する雲見「佐市丸」が昨年11月11日から今年2月8日まで、南伊豆2地区、石廊崎「橋本屋」と大瀬「倉の下」が昨年12月1日から2月28日までと、全3地区が90日間の期間で実施する予定だった。

 しかし、昨年は潮温が高いままで、どんなに工夫しても、でっぷりとした胴回りのイサキしか釣れなかった。メジナは、20センチ以下しか釣果として上がってこなかった。ダービーは、35センチ以上の魚が対象となり、会期を早めたものの、結果として1匹も釣果としては報告されなかった。

 ダービー、大ピンチなんである。そこで3地区の代表が額を突き合わせるようにして相談し、「ゴールは一緒に終わらせよう。3月31日まで延長しましょう」との一致意見を発表した。まだまだ、メジナダービーは終われない。

 今月13日までの参加者は27人。このまま終わってしまえば、過去最少記録になってしまう。

 しかし、勝負はこれからだ。2月に入ってから、40センチ超のメジナなど、3地区から報告が入ってきた。

 大瀬「倉の下」山本良一店主 この天気図だと、寒波の原因になる低気圧は動かないでしょ。冷え込めばメジナもさらに元気になりますよ。3月ですか? 今季は海が別ですね。3月まで突っ走っていきましょう。

 現在、首位に立つ勝見伸一さん(51=千葉県市川市)は佐市丸から1月7日に44・5センチ、今月3日には40・5センチを記録している。

 勝見さん すっぽ抜けるのがいやだから、しっかり食わせてから合わせるようにしています。しかし、そのアタリですら今季は少ないし、苦戦しています。会期延長ですか、もうチョイ釣りたいので、大歓迎ですね。

 2位の佐々木満さん(56=埼玉県八潮市)は、橋本屋から1月14日に出て、43・5センチをゲットした。

 佐々木さん このまま終われば、無念が残る。入れ替えをして、さらに上を目指します。

 釣れたメジナには共通項がある。回遊する個体ではなく、根に張り付いたタイプだ。4位の吉田通明さん(50=静岡市)は磯際を徹底して攻めた。

 吉田さん 遠投しても反応はないし、サラシを狙ってもダメ。大きなメジナはまだ根から離れていない。根気強く足元を狙っていくしかない。ただ、海の様子が変わってくれば、沖に出たメジナをどう振り向かせるか。そこを考えるのが楽しいですね。

 10日には47・8センチのダービー最大魚が飛びだした。岡本広行さん(55=神奈川県秦野市)は朝6時ごろにキャッチした。

 岡本さん サヨリが表層近くでうじゃうじゃ。潮が2枚になってるかも。海面近くのが温かくて、底付近が冷たい印象。サヨリをうまくかわせればチャンスは訪れると思います。

 それぞれの思いを乗せたメジナダービー。3月31日までの会期延長をお忘れなく。【寺沢卓】

 ▼伊豆半島磯メジナダービー 今季で5年目。伊豆半島3地区、雲見「佐市丸」、石廊崎「橋本屋」、大瀬「倉の下」で開催中。この3地区で初回に1000円の参加費を支払って登録すれば、期間中どこでも自由にサオを出せる。35センチ以上のメジナ3匹の合計全長での勝負。期間内なら何度でもチャレンジできる。1匹からの入れ替え可能。