川崎「東京湾のブルブル大魔王」イシモチ14匹

水圧の関係で、口から膨張した浮き袋がぴょん !  いりあもマネっこしてみました

 通常なら「冬のブルブル」なのに…。フィッシングナビゲーター永浜いりあが、今回紹介する午後釣りはイ・シ・モ・チ。白身の魚で、アジ釣りのゲストとしてよく顔を出すイシモチだ。ひったくるようにして、アオイソメを垂らしたハリに食らいつく。その時、サオを持つ手に伝わるブルブルは、他に例を見ない衝撃なのだ。さあ、いりあ、この震動波をどうリポートする?

     ◇       ◇

 うわー、昨年12月に掲載してから、かなり時間が経過しちゃったけど「午後のいりあ」は健在ですよー。

 午後便、って女子的な立場でいうと、とっても有意義だと思うんですね。だってさ、スッピンでお外に出るわけにはいかないじゃない。「おい、あれ、永浜いりあじゃないか? 化粧してないよなぁ…でも、カワイイ」って、なればいいけど、世の中はそんなに甘くないものね。午前中にお化粧も含めて、いろんな用事も済ませてさ。

 釣り好きの主婦には午後便、って、生活サイクルにぴったりですもんね。家族の朝ご飯をこさえて、みんなを送り出して、掃除して、お洗濯して、夕飯の下ごしらえしたら午前10時ぐらいかな? ほら、午後便に行けちゃう! しかも、夕飯のおかずもゲットできると考えれば、とってもいいでしょ?

 さて、イシモチ。川崎「つり幸」では土日祝日の午後便になりまーす。あっ、平日出船がないから主婦だけじゃなくて、ファミリーで楽しめちゃいますね。

 イシモチの印象、って、申し訳ないんだけど、外道(げどう)。つまり、主役の釣り物があるのに、掛かっちゃう魚かなぁ~。アジとかシロギスとかでの外道ですよね。最近では、外道じゃあまりにもかわいそうなので、「ゲスト」なんて言い方もしてる。まあ、外道なんですけどね(笑い)。

 そのイシモチを主役にして狙うとね…。これがシビれるほどに楽しくて、やや難しくて、釣れた時の喜びが大きいのよ。お口が大きいのが特徴で、今回船長になっていただいた幸田一夫社長は「あの口でさ、エサをひったくるようにしてかぶりついてくる。だから、そのときのアタリは強くてブルブルするよね」と表現してくれました。

 取材で同行のタコボウズ記者はこの4年、毎冬、イシモチを「東京湾・冬のブルブル大王」というニックネームを付けて、記事にしている。だけど、「まったく浸透する気配がない。浅場で簡単に釣れる魚の中で、もっともパワフルで、初心者でも楽しめるのに」って、唇をかんでる。しょうがない、ここはいりあが新しいニックネームを考えますよ。

 オモリは20号で、市販のイシモチ専用仕掛けでいいですよ。胴付き2本バリで大丈夫かな。サオとリールはキスとかライトタックル(LT)のアジなんかでいいよん♪ つり幸ならレンタルがあるから心配ご無用。さあ、釣りますか。

 水深は20メートルないぐらい。着底したら。オモリが底に着くか着かないか、みたいなフワフワ感ね。で、動かさなーい。これが大事なの。いりあは「誘い」のつもりで仕掛けをちょい浮かしてから、上下動を繰り返していたんだけど…釣れない。

 幸田社長は「いりあちゃん、落ち着きなく動かしちゃダメだよ。それは誘いじゃなくて、魚をちらしてるだけだから。我慢強くいこうか」。えへへ…。「待ち」は大事ですね。

 アドバイス通りに着底して、ピタッ…ブルブル、えっ、えっ、これスゴくない? 本当に食った。しかもかなりのブルブル。タコさん、これ「大王」じゃなくて「大魔王」だよ!

 いりあは最後連発して14匹。大満足です。午後便、サイコー! 「東京湾のブルブル大魔王」も素晴らしかったよ。みなさん、イシモチ、楽しいからぜひ挑戦してみてね。

 ▼船 川崎「つり幸」【電話】044・266・3189。