岩手~宮城でマダラ・アイナメ・カレイ釣りざんまい

見事、4キロのマダラを釣り上げた

 東北遠征してきました! ヘラ釣りのイラストリポートでおなじみの「ハットリ」こと服部紫野さんが、岩手・大船渡と久慈、そして宮城県名取市閖上(ゆりあげ)で釣りざんまい。ひたすら100グラムのメタルジグの「落として→シャクる」を繰り返し、エサ釣りで「底を取って→誘う」をやり続けました。ごほうびは新鮮なマダラの鍋でした。

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 こんにちは、ハットリです。日刊スポーツで釣り速報スタッフとして働いていて、東北地方の担当として情報を毎日集めています。その釣果をみて、いてもたってもいられなくて、現地に行っちゃいました。岩手・大船渡&久慈、そして宮城・閖上の3地区でーす。 当初は、岩手・釜石の両石(りょういし)で釣りをするつもりでした。初日の4月3日、川に遡上(そじょう)する前のサクラマスを海のジギングで狙う。ひょんなことから両石の30キロ手前で足止め。「フィッシング海王」中村亮義店主に電話すると「それ越喜来(おきらい)付近だね。そっちでやろう」。えっ、え?

 東北地方では、釣具店が釣り船にお客を紹介するのね。港を超えてそのような関係もあって、今回は、大船渡市越喜来の崎浜(さきはま)港「喜多丸」にお世話になりました。中嶋正光船長は「偶然の釣りだ。宙層を100グラムのジグでえんやこら。アタリがねくてそのうち飽きる。それこそ苦行だわ」。ありゃりゃ、大変そうだわ。

 確かにツラい。サクラマスは、水深60メートルの海面から20~40メートルで泳いでいる。いつ掛かるか分からない不安感で心がジリジリしてくる。両腕もパンパンだ。ハットリ、体力もつかな?

 サクラマスと表記していますが、正確には「ママス(真鱒)」。川のエリアに入ってしまうと、名前が「サクラマス」に変身するのだ。とにかく釣らないと。

 中嶋船長が「なんとかシャクりはできてるな。ちょっと底まで落としてみるべ。広く探ってみようか」と。底までジグをトン、と落とす。同じペースでシャクると、ガツン。あっ、なんか重い。えっ、どうするんですか?

 中村店主が「そのまま素直に巻けばいい。頑張れ」とアドバイスしてくれた。あ~、重いよ~、でも、生命感ある。いいわ、でも、腕痛い。あ~、うれしー。中嶋船長がタモですくってくれた。マスじゃない。マダラだ。キャー、鍋だぁ~■

 マダラは4キロでした。重いわけだ。その後、疲労感がたまった腕をだましながらシャクっていたら、45センチのアイナメも。やったぜ!

 中嶋船長と中村店主からは「久しぶりに純粋に釣りに打ち込む姿をみた。よく頑張ったな」とホメられちゃいました。

 そのマダラを持って、久慈「天宝丸」に移動。翌4日は、エサ釣りで胴付き6本バリ仕掛けのメバル五目だったんだけど、これがあいにくのシケ。ハットリ、船酔いダウン。しかもあまりに海が悪すぎて船中、釣果なし。木村松男船長は「こんな日もある。ハットリさんの持ってきたマダラで鍋、食うべ」と。あれ、鍋と聞いたら、船酔いがおさまったわ(笑い)。

 天宝丸は釣具店もやっていて、そこで松島産カキ、千葉産ホビンノス、地元産ホタテなどを焼いて食べられる食堂も人気なの。マダラは鍋、アイナメは厚めのお刺し身で…。もうね、涙が出そう、おいしすぎて、岩手の海に感謝です。

 そして最終5日は、宮城・閖上「謙信丸」のカレイ五目。ハットリの苦手なアオイソメを複数匹、ハリに巻き付けるように刺していく。うわっ、気持ちわりっ。でも、これ刺さないと釣れないから我慢する。

 すぐ答えが出ました。忍耐のジギングも楽しかったけど、やっぱり釣れるのはうれしい。マガレイが主体で、50センチ前後のイシガレイも釣れました。すごいなぁ、カレイがいっぱいだ。

 釣れるけど、でも、底でちょっと動かして誘って、止めたときにグッグッ、て当たってくる。ハットリは17匹、船中では33匹がトップ。もう満足です。

 佐藤太船長は「マガレイはこれからよくなってきますね。楽しんでもらえてよかった」と笑顔。両石のマスジギングもゴールデンウイークぐらいまでできそうだし、久慈のメバル五目も海が落ち着いてくる4月中旬から本番。東北の釣り、楽しいですよ。遠征するなら、今ですよぉ~。(ヘラブナ道場2期生・服部紫野)

※■はハートマーク

 ▼船 今回は各船宿の電話番号だけ掲載します。とても親切な皆さんなので、まずはお話ししてみてください。おしゃべりから東北の釣りはスタートしますよ。両石「フィッシング海王」【電話】0193・55・6717。越喜来崎浜港「喜多丸」【電話】0192・44・3043。久慈「天宝丸」【電話】090・2279・6907。閖上「謙信丸」【電話】022・398・4718。