乗っ込みチヌを狙おうと１０日、福井・若狭大島の磯へフカセ釣りに出掛けた。「フィッシングセンター・ビッグワン」（日刊銀鱗倶楽部加盟店）の船で午前中は黒崎の４番に渡礁し、シモリ際で居着きの３６、４５センチをキープ。午後はノコギリの４番に磯替りし、練り餌のカラーローテーションなどでいぶし銀の３８～４３センチを４匹仕留めた。どのチヌも腹パンで、重量感のあるパワフルな引きをだった。

　午前６時すぎ、黒崎４番に渡礁した。構えたのはチョボというポイント。まき餌を右沖のシモリ際へ５杯打ったあと、オキアミを餌にタナ３　ヒロ　半の仕掛けを投入するとウキがモヤーと動くアタリでいきなり３６センチの居着きチヌが食ってきた。

　だが、その後はまったくアタリなし。それでも沖のシモリ周りを順番に探っていくと午前１１時半ごろ、潮のよどみが出来た左沖のシモリ際でウキがジワーッと海中へ。重量感あるパワフルな引きをみせたのはこの日最長寸の４５センチ。これも居着きでぼってりした抱卵チヌだった。

　午後からは居着きに見切りをつけ、ノコギリの４番に磯替わり。船着きに構えた。こちらは磯際から水深があり、チヌの気配がムンムンと漂う。すぐに大量のまき餌を足元に打ち、刺し餌もアピール度の高い、黄色の練り餌で攻めていく。

　そして刺し餌が先行するようにゆっくりウキごと沈めて食いを待つ。これを１時間ほど繰り返すとウキがスススッと引き込まれ、ロッドがきれいな孤を描く。頭を振って暴れる締め込みを楽しみながら取り込んだのは乗っ込みチヌでいぶし銀のきれいな４３センチだった。

　そして赤、白と練り餌の色を替えると３８、４０センチが連発。狙い通りの視覚効果で銀ピカの良型を３連続で仕留めた。だが次のオキアミにモンスター級がヒットし一方的な引きで痛恨のバラシ。そのあとは磯際での反応が無くなってしまう。

　仕方なく沖の潮目狙いに変更。ウキが見えなくなるまで餌を入れ、仕掛けを張って誘うと納竿前にラインが走るアタリがきた。合わせるとゴンゴンゴンとチヌ独特の引きが伝わる。最後に４０センチを追加したところで午後４時前に納竿とした。

　当日はノコギリからソエ方面までの広範囲で良、大型のチヌが釣れ、４５センチ級のグレも数匹あがる活況で大半の人が好釣果をゲット。港では、自慢の獲物を見せ合う姿もちらほら。あらためて若狭大島の魚影の濃さを実感する釣行だった。【日刊ＦＰＣ・中澤伸好】

　◆餌　▽刺し餌　「食い渋りイエロー」「高集魚レッド」「アピールホワイト」「くわせオキアミスペシャルチヌ」▽まき餌　生オキアミ６キロにアミエビ２キロ、配合餌の「ナンバー湾チヌ２」「チヌパワー５１０白チヌ」「チヌパワームギスペシャル」「ニュー活さなぎミンチ激荒」各１袋を加え、規定の海水で仕上げた。

　【問い合わせ】「フィッシングセンター・ビッグワン」【電話】０９０・７０８３・４８３７。渡船料金は昼までが４０００円、夕方までは４５００円。出船は午前４時～５時（要確認）。「民宿福島」（日刊銀鱗倶楽部加盟店）【電話】０９０・３２９８・４７７１もある。

　【交通】大阪から中国自動車道、舞鶴若狭自動車道利用。小浜西ＩＣを出て国道２７号をおおい町方面へ。青戸大橋の信号を右折。大島トンネルを抜けＦＣビッグワンの待合所へ。